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クリア- 20世紀の遺伝子
サイエンスライターのマット・リドレーによる、ヒトゲノムを解説した科学読本である。
ヒトの23対の染色体それぞれから象徴的な遺伝子を1つ選び、その役割を詳述する。
遺伝学の歴史や倫理的課題を平易に解き明かし、世界的なベストセラーとなった。
- A549細胞
ヒトの肺胞上皮腺癌に由来する、細胞生物学の研究で広く利用される不死化細胞株である。
1972年に58歳の男性患者から摘出された組織をもとに樹立され、接着依存的に増殖する。
抗がん剤のスクリーニングや、薬物代謝、肺疾患のモデル研究などに多用されている。
- AMPA型グルタミン酸受容体
脳内の興奮性シナプス伝達を担う、イオンチャネル型のグルタミン酸受容体である。
グルタミン酸が結合すると速やかにチャネルが開き、ナトリウムイオンなどを透過させる。
記憶や学習の基盤となるシナプス可塑性において、受容体数の増減が重要な役割を果たす。
- B細胞
適応免疫において、抗体を産生する役割を担うリンパ球の一種である。
骨髄で生成・成熟し、特定の抗原を認識すると形質細胞へと分化して抗体を放出する。
一部は記憶B細胞として体内に残り、同じ病原体の再侵入に対して迅速に反応する。
- B細胞受容体
B細胞の表面に存在する、特定の抗原を認識して結合するためのタンパク質である。
膜結合型の免疫グロブリンと、信号伝達を担う分子の複合体で構成されている。
抗原が結合すると細胞内に信号が送られ、B細胞の活性化や増殖、分化が誘導される。
- Dの遺伝子
抗体やT細胞受容体の重鎖を構成する、多様性(Diversity)を担う遺伝子断片。
V(D)J遺伝子再構成において、V断片とJ断片の間に挿入され、抗原結合部位の多様性を高める。
適応免疫系が未知の病原体に対して柔軟に対応するために不可欠な仕組みの一部である。
- Eph受容体
受容体型チロシンキナーゼの最大級のファミリーであり、細胞間の接触を介したシグナル伝達を担う。
リガンドであるエフリンと結合し、軸索誘導や血管新生、組織の境界形成などに関与する。
神経系の発達やがんの進展における役割が注目されており、創薬研究の対象にもなっている。
- Fas受容体
細胞表面に存在するタンパク質で、細胞死(アポトーシス)を誘導するシグナルを伝える受容体。
Fasリガンドが結合することでシグナルが伝わり、カスパーゼの活性化を引き起こす。
免疫系の恒常性維持や、がん細胞の排除、自己免疫疾患の発症メカニズムにおいて重要な役割を果たす。
- Fc受容体
抗体のFc領域と結合し、免疫細胞にシグナルを伝える受容体である。
食細胞による貪食の促進や、NK細胞による抗体依存性細胞傷害などを引き起こす。
感染防御において重要な役割を果たすほか、抗体医薬の薬効発現メカニズムにも深く関わっている。
- Gタンパク質共役受容体
細胞膜を7回貫通する構造を持ち、細胞外の信号を細胞内へ伝える受容体。
Gタンパク質を介して酵素やイオンチャネルを制御し、多様な生理反応を起こす。
創薬標的として極めて重要であり、全医薬品の約3割から4割がこれを標的とする。
- HEK293細胞
ヒト胚胎児腎細胞にアデノウイルス遺伝子を導入して樹立された不死化細胞株。
培養が容易で外来遺伝子の導入効率が高いため、分子生物学の研究で広く使われる。
タンパク質発現系や薬物受容体の機能解析、ウイルスベクターの製造に用いられる。
- HeLa細胞
1951年に子宮頸がん患者から採取された細胞に由来する、世界初のヒト不死化細胞株。
非常に増殖力が強く、ポリオワクチンの開発やがん研究、遺伝子解析に多大な貢献をした。
提供者の同意なしに利用された倫理的問題は、後にバイオエチケットの議論を呼んだ。
- M細胞
腸管のパイエル板などの濾胞随伴上皮に存在し、抗原の取り込みを専門とする特殊な上皮細胞。
腸管腔内の細菌やウイルスなどの抗原を取り込み、基底膜側の免疫細胞へ受け渡す役割を持つ。
粘膜免疫応答の開始において重要だが、一部の病原体の侵入経路としても利用される。
- NMDA型グルタミン酸受容体
脳内の興奮性神経伝達を担う主要な受容体の一つで、イオンチャネル共役型受容体に分類される。
マグネシウムイオンによるブロックや、活性化にグリシンを必要とするなどの複雑な制御機構を持つ。
記憶や学習に関わるシナプス可塑性に深く関与し、アルツハイマー病などの疾患との関連も研究されている。
- NOD様受容体
細胞質内に存在し、病原体由来の分子や細胞の損傷シグナルを検知する細胞内受容体の総称。
自然免疫系において重要な役割を担い、インフラマソームの形成を通じて炎症反応を誘導する。
クローン病などの自己炎症性疾患の発症メカニズムに深く関わっていることが知られている。
- P2X受容体
細胞外のATPをリガンドとして活性化する、リガンド門控性イオンチャネル型の受容体。
7種類のサブタイプが存在し、三量体を形成して非選択的な陽イオンチャネルとして機能する。
痛みや炎症、平滑筋の収縮など、生体内の多様な生理機能の調節に関与している。
- P2Y受容体
細胞外のプリン受容体の一種で、Gタンパク質共役型受容体(GPCR)に分類される受容体群。
ATPやADP、UTPなどのヌクレオチドを認識し、細胞内のセカンドメッセンジャーを介して信号を伝える。
血小板凝集の制御や血管平滑筋の調節などに関わり、抗血小板薬の標的としても重要である。
- Pax遺伝子
動物の発生過程において、特定の組織や器官の分化を制御する転写因子をコードする遺伝子群。
DNA結合ドメインである「ペアドドメイン」を持ち、眼や神経系、筋肉などの形成に不可欠である。
この遺伝子の変異は、無虹彩症やワーデンブルグ症候群などの先天性疾患の原因となることが知られている。
- Raji細胞
バーキットリンパ腫患者から樹立されたヒトB細胞由来の連続細胞株。
表面に補体受容体やFc受容体を持ち、免疫学の研究で広く利用される。
免疫複合体の検出やウイルスの感染実験など、バイオテクノロジー分野で重要な役割を果たす。
- Rb遺伝子
細胞周期の調節に関与する、ヒトで最初に発見されたがん抑制遺伝子。
網膜芽細胞腫の原因遺伝子として特定され、細胞の過剰な増殖を抑える働きを持つ。
この遺伝子の変異や不活性化は、様々な悪性腫瘍の発生に深く関与している。
- Th17細胞
インターロイキン17を産生し、主に細胞外細菌や真菌に対する防御を担うヘルパーT細胞。
好中球の遊走を促進して炎症反応を誘導するが、過剰な活性化は自己免疫疾患の原因となる。
乾癬や関節リウマチなどの病態に関与しており、治療薬の標的としても注目されている。
- Th1細胞
インターフェロンガンマなどを放出し、細胞内寄生体に対する免疫応答を主導するヘルパーT細胞。
マクロファージを活性化して細胞性免疫を強化し、ウイルス感染や結核菌への防御に働く。
免疫バランスがTh1側に偏りすぎると、遅延型アレルギーや一部の自己免疫疾患を引き起こす。
- Th2細胞
インターロイキン4などを産生し、寄生虫感染への防御や抗体産生を助けるヘルパーT細胞。
B細胞の分化を促進して液性免疫を主導するが、過剰な反応は即時型アレルギーの原因となる。
花粉症や喘息などのアトピー性疾患において、その活性化が病態の形成に深く関わっている。
- Toll様受容体
病原体特有の構造を認識し、自然免疫を起動させる細胞表面や内部の受容体。
細菌の成分やウイルスのRNAなどを検知して、炎症性サイトカインの産生を誘導する。
獲得免疫への橋渡し役としても重要であり、ワクチン開発や創薬の標的として研究されている。
- T細胞
リンパ球の一種で、胸腺で成熟し、適応免疫において中心的な役割を果たす免疫細胞。
表面の受容体で抗原を認識し、他の細胞への指令や感染細胞の直接攻撃を行う。
役割によりヘルパーT細胞やキラーT細胞などに分類され、体内の異物排除を高度に制御する。
- T細胞受容体
T細胞の表面に存在し、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)上の抗原を認識するタンパク質。
遺伝子再構成によって膨大な種類の抗原に対応可能であり、免疫の特異性を決定づける。
抗原との結合をきっかけに細胞内へ信号を伝え、T細胞の活性化や分化を引き起こす。
- Α7ニコチン性アセチルコリン受容体
脳や免疫系に広く分布する、アセチルコリンを結合してイオンを通す膜タンパク質の一種である。
学習や記憶、炎症反応の抑制に関与しており、アルツハイマー病などの治療標的として注目されている。
5つの同一サブユニットからなるホモ五量体構造を持ち、カルシウムイオン透過性が高いのが特徴。
- Α細胞
膵臓のランゲルハンス島に存在する、血糖値を上昇させるホルモンを分泌する細胞である。
血糖値が低下した際にグルカゴンを血中に放出し、肝臓でのグリコーゲン分解を促進する。
血糖値を下げるインスリンを出すβ細胞と相互に作用し、体内の糖代謝の恒常性を維持している。
- Β細胞
抗体産生を担う免疫細胞であり、リンパ球の一種である。
骨髄で生成・成熟し、特定の抗原を認識して増殖・分化する。
最終的に形質細胞となり、抗体を放出して液性免疫を司る。
- ΓδT細胞
T細胞受容体としてγ鎖とδ鎖を持つ、特殊なT細胞の集団である。
主に皮膚や粘膜に存在し、抗原提示を介さず迅速に反応する。
自然免疫と獲得免疫の橋渡し役として、感染防御や腫瘍免疫を担う。
- がん幹細胞
がん組織の中に存在し、自己複製能と分化能を持つごく少数の細胞。
通常のがん細胞を生み出す源であり、治療後の再発や転移の根本原因とされる。
薬剤耐性が非常に高く、この細胞を標的とした新しい治療法が研究されている。
- アイヒラーの法則
寄生虫の多様性は、その宿主となる生物の多様性に比例するという生物学の法則。
宿主が進化して多くの種に分かれるほど、それに寄生する種も分化していく。
寄生生物と宿主の共進化を理解するための重要な概念として知られる。
- アセチルコリン受容体
神経伝達物質であるアセチルコリンと結合し、信号を伝えるタンパク質。
ニコチン受容体とムスカリン受容体の2種類に大きく分類される。
筋肉の収縮や副交感神経の活動など、生体内で極めて重要な役割を担う。
- アデノシン受容体
生体分子であるアデノシンと結合し、細胞内に情報を伝達する受容体。
4つのサブタイプが存在し、心拍数の抑制や睡眠の調節に関与する。
カフェインはこれらの受容体に拮抗することで、覚醒作用をもたらす。
- アドレナリン受容体
アドレナリンやノルアドレナリンに反応する、交感神経系の受容体。
α受容体とβ受容体に大別され、血管収縮や心拍数増加などを引き起こす。
高血圧や喘息の治療薬など、多くの医薬品の重要な標的となっている。
- アリー効果
個体群密度が低下すると、個体の適応度や増殖率も低下する現象。
配偶相手の不足や集団防御の弱体化により、絶滅のリスクが高まる。
希少種の保護や外来種の管理において、保全生態学上の重要な概念である。
- アレンの法則
恒温動物において、寒冷地に住む個体ほど突出部(耳や足)が短くなるという法則。
体表面積を小さくすることで、体熱の放出を抑え環境に適応しようとする仕組み。
ウサギやキツネの耳の大きさの比較など、生物地理学における代表的な例である。
- アロステリック効果
酵素やタンパク質の特定の部位への結合が、離れた部位の活性に影響を与える現象。
立体構造の変化を通じて、代謝経路の調節や信号伝達を精密に制御する。
ヘモグロビンの酸素結合や、フィードバック阻害などの生体反応で重要な役割を担う。
- アンナ・カレーニナの法則
成功には多くの要因が全て満たされる必要があり、失敗はどれか一つが欠けるだけで起こる。
トルストイの小説の冒頭「幸福な家庭はどれも似ているが、不幸な家庭は様々だ」に由来する。
生物の家畜化の可否や、ビジネスの成功要因を分析する際の枠組みとして使われる。
- イノシトールトリスリン酸受容体
細胞内の小胞体に存在し、イノシトール三リン酸の結合によりカルシウムを放出する管。
細胞内カルシウム濃度の調節を通じて、受精や筋肉の収縮など多様な反応を制御する。
信号伝達経路の要となるタンパク質であり、生命維持に不可欠な役割を果たしている。
- インスリン様成長因子1受容体
インスリン様成長因子1と結合し、細胞の成長や生存、増殖を促進する受容体。
構造がインスリン受容体と似ており、胎児の発育や骨の成長に重要な役割を果たす。
がん細胞の増殖や転移にも関与しているため、創薬研究の標的としても注目されている。
- インスリン様成長因子2受容体
インスリン様成長因子2と結合するが、主に細胞内の分解へと導く「おとり」受容体。
IGF-2の過剰な作用を抑制することで、正常な胚発生や成長のバランスを保つ。
ゲノム印銘(インプリンティング)を受ける遺伝子としても知られ、遺伝学的に重要である。
- インターロイキン-15受容体
免疫細胞の活性化に関わるサイトカイン、インターロイキン-15を受け取る受容体。
NK細胞やT細胞の生存と増殖を助け、ウイルス感染やがんに対する免疫を強化する。
免疫療法への応用が期待される一方で、自己免疫疾患の悪化に関与する場合もある。
- ウェスターマーク効果
幼少期を共に過ごした異性に対して、成人後に性的魅力を感じなくなる心理現象。
近親相姦を回避するための生物学的な適応メカニズムと考えられている。
血縁関係がなくても、兄弟のように育った者同士の間で自然に発生する。
- ウロキナーゼ受容体
細胞表面でウロキナーゼと結合し、タンパク質分解を促進して細胞移動を助ける受容体。
がん細胞の浸潤や転移、組織の修復や炎症反応において重要な役割を果たす。
創薬において、がんの進行を抑制するための標的分子として研究が進められている。
- エッジ効果
異なる環境が接する境界(エッジ)において、生物の多様性や密度が変化する現象。
境界部では両方の環境の資源を利用できるため、特定の種の個体数が増えることがある。
生息地の断片化が進むと、内部を好む種が減少し、生態系全体のバランスが崩れる懸念がある。
- エナメル芽細胞
歯の最も外側の硬い層であるエナメル質を形成する、特殊な細胞。
歯の発生過程においてエナメル質を分泌し、完成すると消失するため再生はできない。
歯の健康を維持する上で極めて重要な役割を果たしており、再生医療の研究対象でもある。
- エピブラスト幹細胞
胚盤胞の内部細胞塊から形成されるエピブラスト層に由来する、多能性を持つ幹細胞。
ES細胞よりもやや分化が進んだ段階にあり、体のあらゆる組織に分化する能力を持つ。
発生学の研究や、再生医療に向けた細胞分化のメカニズム解明に重要な役割を果たす。
- エンシェントの遺伝子
生命が進化の過程で古くから受け継いできた、高度に保存された遺伝子。
種を越えて共通の機能を持ち、生命の基本原理を支える役割を果たす。
進化の歴史を辿る研究や、発生学の分野で重要な分析対象となる。
- オピオイド受容体
脳や脊髄に存在し、鎮痛や多幸感、呼吸抑制などに関与するタンパク質。
エンドルフィンなどの内因性物質や、モルヒネなどの外因性薬物と結合して作用する。
強力な鎮痛効果を持つ一方で、依存症や耐性の形成が医療上の大きな課題となっている。
- オーファン受容体
構造は受容体としての特徴を持つが、結合する生理活性物質が特定されていないタンパク質。
ゲノム解析によって多数発見されたが、生体内での具体的な役割は未知のものが多い。
未知のホルモンや薬物の標的を発見するための、創薬研究における重要な手がかり。
- カイニン酸型グルタミン酸受容体
脳内の神経伝達物質であるグルタミン酸に反応する、イオンチャネル型受容体の一種。
神経細胞の興奮性伝達やシナプス可塑性に関与し、脳の機能を調節する役割を担う。
てんかんや神経変性疾患との関連が指摘されており、新しい治療薬の研究対象となっている。
- カルシウム感知受容体
細胞外のカルシウムイオン濃度を感知し、体内のカルシウムバランスを調節する受容体。
主に副甲状腺に存在し、濃度低下を察知すると副甲状腺ホルモンの分泌を促す。
腎臓や骨の代謝にも関与しており、骨粗鬆症や腎疾患の治療薬の標的となっている。
- カンナビノイドCB2受容体
主に免疫細胞や末梢組織に分布する、カンナビノイド受容体の一種。
免疫系の調節や炎症反応の抑制に関与しており、脳内での発現は限定的とされる。
精神作用を伴わずに抗炎症効果を得るための、新しい薬物治療の標的として注目されている。
- カンナビノイド受容体
大麻に含まれる成分や体内の内因性物質と結合する、Gタンパク質共役受容体。
脳に多いCB1と免疫系に多いCB2があり、食欲、痛み、記憶などの調節を担う。
エンドカンナビノイドシステムとして知られ、生体の恒常性維持に重要な役割を果たしている。
- ガイアの法則
地球と生物圏が一つの巨大な自己調節システムとして機能しているという仮説。
生物が環境に働きかけることで、生命に適した状態が維持されていると考える。
ジェームズ・ラブロックが提唱し、環境保護運動や地球システム科学の発展に大きな影響を与えた。
- クッパー細胞
肝臓の類洞壁に存在する、マクロファージの一種である食細胞。
血液中の異物や細菌、老化した赤血球などを捕食し、免疫維持に貢献する。
肝臓における生体防御システムの最前線として重要な役割を担っている。
- クララ細胞
細気管支の粘膜に存在する、分泌機能を持つ立方状の細胞。
現在は「クラブ細胞」と呼ばれ、界面活性物質の分泌や解毒作用を担う。
肺の損傷時に幹細胞として働き、気道上皮の再生に寄与することが知られている。
- クロム親和性細胞
副腎髄質などに存在し、アドレナリンやノルアドレナリンを分泌する細胞。
重クロム酸カリウムを含む固定液で茶褐色に染まる性質からその名がついた。
交感神経系と密接に連携し、ストレス反応や血圧調節に重要な役割を果たす。
- クーリッジ効果
哺乳類のオスが、馴染みのメスよりも新しいメスに対して高い性欲を示す現象。
新しい個体との交配により、子孫の多様性を高める生物学的な適応戦略とされる。
第30代米大統領クーリッジ夫妻の逸話にちなんで名付けられた。
- グリア細胞
神経系において神経細胞(ニューロン)を支持し、栄養補給や環境維持を行う細胞。
アストロサイト、オリゴデンドロサイト、ミクログリアなどの種類がある。
かつては単なる「糊」と考えられていたが、現在は情報処理にも関与することが判明している。
- グルタミン酸受容体
脳内の主要な興奮性伝達物質であるグルタミン酸を受け取るタンパク質。
記憶や学習に関わるNMDA型や、速い伝達を担うAMPA型などが存在する。
過剰な活性化は神経細胞死を招き、てんかんや認知症などの疾患とも関連する。
- グロージャーの法則
恒温動物において、温暖で湿潤な地域に住む個体ほど体色が濃くなるという生物学的法則。
メラニン色素の沈着が、紫外線保護やカモフラージュに有利に働くためと考えられている。
鳥類や哺乳類で広く観察され、環境適応の一例として知られる。
- ケモカイン受容体
細胞の移動を誘導するタンパク質「ケモカイン」と結合する、細胞表面の受容体。
免疫細胞の遊走や炎症反応の制御において中心的な役割を果たす。
HIVが細胞内に侵入する際の補助受容体としても機能することが知られている。
- ジョーダンの法則
魚類の脊椎骨数は、水温が低い地域ほど多くなるという生物学の経験則。
寒冷地の個体は温暖地の個体よりも体が大きく、節数が増える傾向がある。
環境適応の指標として分類学や生態学の分野で言及される。
- スケール効果
物体の大きさが変化した際、物理的な性質や性能が単純な比率で変化しない現象。
表面積と体積の比率の変化により、強度や熱伝導率などが影響を受ける。
航空機の設計や船舶の模型実験、生物の形態進化などの説明に用いられる。
- セメント芽細胞
歯の根の表面にあるセメント質を形成・分泌する細胞。
歯根膜の中に存在し、歯の成長や修復において重要な役割を果たす。
歯周組織の再生医療において、この細胞の活性化が研究の焦点となっている。
- セルトリ細胞
精巣の精細管内にあり、精子の形成を直接的にサポートする細胞。
精細胞に栄養を供給し、ホルモン分泌を通じて精子形成のプロセスを調節する。
血液精巣関門を形成し、精子を免疫系から保護する役割も担っている。
- セロトニン受容体
細胞表面に存在し、セロトニンと結合して情報を細胞内に伝えるタンパク質。
脳内の感情調節、睡眠、食欲、消化管の運動など多岐にわたる機能を制御する。
抗うつ薬や偏頭痛治療薬など、多くの医薬品の標的となっている。
- チャイニーズハムスター卵巣細胞
バイオテクノロジー分野で広く利用されている、チャイニーズハムスター由来の細胞株。
増殖が速く、外来遺伝子を導入してタンパク質を生産させるのに適している。
抗体医薬品などのバイオ医薬品の製造において、世界で最も汎用されている細胞である。
- トランスフェリン受容体
細胞表面に存在し、鉄を結合したトランスフェリンを取り込む役割を持つタンパク質。
細胞内の鉄分が不足すると発現が増強され、鉄代謝の調節に不可欠な存在である。
がん細胞で高発現することが多く、診断や標的治療の研究対象となっている。
- トロンビン受容体
血液凝固に関わる酵素トロンビンによって活性化される、Gタンパク質共役受容体。
受容体自体の一部が切断されることで活性化する独自のメカニズム(PAR)を持つ。
血小板凝集や炎症反応において中心的な役割を果たし、抗血栓薬の標的となる。
- ドナン効果
半透膜を介して、透過できないイオンが存在する場合に生じるイオン分布の不均衡。
膜の両側で電位差(ドナン電位)が生じ、浸透圧にも影響を与える。
細胞膜における物質輸送や、コロイド溶液の性質を理解する上で重要。
- ドルベアの法則
コオロギの鳴き声の回数と周囲の気温の間に、線形な相関関係があるという法則。
15秒間の鳴き声の数に特定の数値を足すことで、華氏温度を推定できる。
変温動物の活動が代謝速度(温度)に依存することを示す素朴な例。
- ドーパミン受容体
中枢神経系に存在し、神経伝達物質ドーパミンと結合して情報を伝える受容体。
D1からD5までの型があり、運動調節、意欲、報酬系など多様な機能を担う。
パーキンソン病や統合失調症の治療薬の多くが、この受容体を標的としている。
- ドーパミン自己受容体
ドーパミン作動性神経の末端に存在し、自ら放出したドーパミンを検知する受容体。
過剰な放出を抑制するフィードバック機構として働き、神経活動の安定を保つ。
薬物依存や精神疾患の病態解明において、重要な研究対象となっている。
- ドール効果
大気中の酸素の同位体比が、海水中の酸素の同位体比よりも重くなる現象。
陸上植物の光合成と呼吸の過程で、特定の同位体が優先的に取り込まれることが原因。
古気候学において、過去の生物活動や環境変化を推定する指標として使われる。
- ナイーブB細胞
骨髄で生成された後、まだ一度も特定の抗原と出会っていない未熟なB細胞。
リンパ節などの二次リンパ器官を巡回し、外敵の侵入を待ち構えている。
抗原を認識すると活性化し、抗体を産生する形質細胞へと分化する。
- ナチュラルキラーT細胞
T細胞受容体とNK細胞のマーカーを併せ持つ、特殊な免疫細胞の一種。
糖脂質抗原を認識し、大量のサイトカインを放出して免疫反応を迅速に調節する。
がん免疫や自己免疫疾患の制御において、橋渡し役として重要な機能を担う。
- ナチュラルキラー細胞
抗原提示を必要とせず、異常な細胞を直接攻撃する先天免疫の主要な細胞。
ウイルス感染細胞やがん細胞を早期に発見し、殺傷する能力を持つ。
体内の防衛線として、健康維持に極めて重要な役割を果たしている。
- ナチュラルヘルパー細胞
脂肪組織などに存在し、寄生虫感染やアレルギー反応に関与するリンパ球の一種。
抗原特異性を持たず、サイトカイン刺激に反応して速やかに働き始める。
現在は「2型自然リンパ球(ILC2)」という分類名で呼ばれることが多い。
- ニコチン性アセチルコリン受容体
アセチルコリンやニコチンに反応してイオンを透過させる、イオンチャネル型受容体。
神経筋肉接合部での筋肉収縮や、脳内での報酬系・認知機能に関与する。
タバコ依存症のメカニズムや重症筋無力症の病態と深く関わっている。
- フィッシャーの原理
多くの生物種において、出生時の性比がおよそ1対1に収束する理由を説明する理論。
一方の性が少なくなるとその性の親の適応度が高まり、進化的に均衡が保たれる。
ロナルド・フィッシャーが提唱し、進化生物学における性選択の基礎理論となった。
- フィッシャーの自然選択の基本定理
生物集団の適応度の増加率は、その時点での適応度の遺伝的分散に等しいという定理。
集団内の遺伝的バリエーションが豊かであるほど、進化の速度が速くなることを示す。
熱力学第二法則の生物学版とも例えられ、集団遺伝学の根幹をなす概念である。
- ブルース効果
妊娠中のメスが、見知らぬオスの匂いを嗅ぐことで妊娠が中断(流産)してしまう現象。
新しいオスとの交配を優先し、自分の子孫を残すための生存戦略と考えられている。
マウスなどの齧歯類で観察され、フェロモンが内分泌系に与える影響の代表例とされる。