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検索結果 (158)
クリア- 22q11.2欠失症候群
第22番染色体の一部が欠失することで発生する、先天性の遺伝子疾患である。
心疾患、免疫不全、特徴的な顔貌、口蓋裂など、全身に多様な症状が現れる。
ディジョージ症候群や円錐切歯異常顔貌症候群などの病名もこの概念に統合されている。
- 5p欠失症候群
第5番染色体短腕の一部が欠失することによって生じる、染色体異常疾患である。
乳幼児期に猫の鳴き声のような高い声で泣く特徴から、猫鳴き症候群とも呼ばれる。
重度の知的障害や成長障害を伴うことが多く、早期からの療育支援が必要とされる。
- 5q-症候群
骨髄異形成症候群の一種で、第5番染色体長腕の欠失を唯一の異常とする疾患である。
高齢女性に多く見られ、重度の貧血や血小板数の維持・増加といった特徴を持つ。
レナリドミドという薬剤が治療に有効であり、予後は比較的良好とされることが多い。
- A549細胞
ヒトの肺胞上皮腺癌に由来する、細胞生物学の研究で広く利用される不死化細胞株である。
1972年に58歳の男性患者から摘出された組織をもとに樹立され、接着依存的に増殖する。
抗がん剤のスクリーニングや、薬物代謝、肺疾患のモデル研究などに多用されている。
- ATR-X症候群
ATRX遺伝子の変異によって引き起こされる、X連鎖性の遺伝性疾患である。
重度の知的障害、特徴的な顔貌、小頭症、αサラセミアなどを主な症状とする。
クロマチンリモデリングの異常が原因であり、男性のみに発症するのが一般的である。
- CHARGE症候群
複数の先天異常を伴う遺伝性疾患であり、主要な症状の頭文字を組み合わせて名付けられた。
眼の欠損、心疾患、後鼻孔閉鎖、成長発達停滞、生殖器異常、耳の異常などが特徴である。
CHD7遺伝子の変異が主な原因とされ、早期の診断と多方面からの治療介入が必要となる。
- FG症候群
X連鎖性の遺伝性疾患であり、知的障害、筋緊張低下、便秘、特徴的な顔貌などを主症状とする。
1974年に報告され、MED12遺伝子の変異が原因の一つであることが判明している。
症状の現れ方には個人差が大きく、早期からの療育や合併症の管理が重要とされる。
- HELLP症候群
妊娠後期や産褥期に発症する、溶血、肝酵素上昇、血小板減少を主徴とする疾患。
妊娠高血圧症候群に合併することが多く、母体と胎児の両方に生命の危険を及ぼす。
根本的な治療法は迅速な妊娠の終結であり、緊急の帝王切開が必要となる場合が多い。
- HUFF〜ドクターは中年症候群
精神科医の主人公ハフが、患者の自殺を機に自身の人生や家族の問題に直面するドラマ。
エミー賞を受賞するなど高い評価を受け、複雑な人間模様と心理描写が特徴である。
中年期の危機や精神医療の現場をリアルかつユーモラスに描き出している。
- HeLa細胞
1951年に子宮頸がん患者から採取された細胞に由来する、世界初のヒト不死化細胞株。
非常に増殖力が強く、ポリオワクチンの開発やがん研究、遺伝子解析に多大な貢献をした。
提供者の同意なしに利用された倫理的問題は、後にバイオエチケットの議論を呼んだ。
- H症候群
SLC29A3遺伝子の変異を原因とする、常染色体劣性遺伝の稀な全身性自己炎症性疾患。
色素沈着、多毛、心奇形、難聴など、頭文字Hで始まる多様な症状を呈する。
2008年に提唱された比較的新しい疾患概念であり、組織球増殖症の一種とされる。
- LDL受容体
細胞膜上に存在し、血液中の低比重リポタンパク質を取り込む役割を持つ受容体。
コレステロールの恒常性維持に不可欠であり、細胞内へのコレステロール供給を調節する。
この受容体の欠損や異常は家族性高コレステロール血症を招き、動脈硬化のリスクを高める。
- LOH症候群
加齢に伴うテストステロンの低下により、心身に様々な不調が生じる男性更年期障害。
筋力低下、性機能障害、疲労感、抑うつ状態など、症状は多岐にわたりQOLを低下させる。
治療には男性ホルモン補充療法が検討され、適切な診断と生活習慣の改善が重要視される。
- P53遺伝子
細胞のDNA修復や細胞周期の停止、アポトーシスを制御する「ゲノムの守護神」と呼ばれるがん抑制遺伝子。
DNAが損傷した際にタンパク質として働き、異常な細胞が増殖するのを防ぐ重要な役割を担う。
ヒトの腫瘍の約半数でこの遺伝子の変異が認められており、がん治療における最重要標的の一つである。
- PFAPA症候群
周期的な発熱、アフタ性口内炎、咽頭炎、頸部リンパ節炎を主症状とする小児の自己炎症性疾患。
数日から1週間程度続く発熱が数週間おきに規則正しく繰り返されるのが特徴で、原因は未解明である。
成長とともに自然軽快することが多いが、症状緩和のためにステロイド投与や扁桃摘出が行われる。
- Pinkの遺伝子
パーキンソン病の若年性遺伝性疾患に関与する、セリン・スレオニンキナーゼをコードする遺伝子。
損傷したミトコンドリアを検出し、マイトファジーを誘導して細胞の健康を維持する。
この遺伝子の変異はミトコンドリアの品質管理不全を招き、ドパミン作動性ニューロンの変性を引き起こす。
- Pork–cat 症候群
猫のフケに対するアレルギーを持つ人が、豚肉を摂取した際にアレルギー反応を起こす交差反応性疾患。
猫の血清アルブミンと豚の血清アルブミンの構造が似ているため、免疫系が誤認することで発生する。
豚肉を食べてから数分から数時間以内に、蕁麻疹や腹痛、重篤な場合はアナフィラキシーを引き起こす。
- QT延長症候群
心電図のQT時間が異常に延長し、心室頻拍や心室細動などの不整脈を引き起こしやすくなる疾患。
先天的な遺伝子変異によるものと、薬剤の副作用や電解質異常による後天的なものがある。
失神や突然死のリスクがあるため、生活指導やベータ遮断薬による治療、ICDの植え込みが行われる。
- QT短縮症候群
心電図のQT時間が極端に短くなり、心室細動などの致死的な不整脈や突然死のリスクが高まる疾患。
心筋細胞のイオンチャネルに関わる遺伝子の変異が原因であり、非常に稀な先天性不整脈である。
有効な薬物療法が限られているため、再発防止策として植え込み型除細動器の装着が検討される。
- RICEの法則
捻挫や打撲などの応急処置の基本となる4つの原則の頭文字。
安静、冷却、圧迫、挙上の4工程を適切に行うことで炎症を抑える。
スポーツ現場や日常生活での怪我に対する標準的な初期対応として普及している。
- SAPHO症候群
皮膚症状と骨関節症状を合併する、原因不明の慢性炎症性疾患。
滑膜炎、痤瘡、膿疱症、骨肥厚、骨炎の5つの特徴の頭文字から命名された。
掌蹠膿疱症に伴う骨関節炎が代表的であり、非ステロイド性抗炎症薬などが治療に用いられる。
- TORCH症候群
妊娠中の母子感染により、新生児に重篤な障害を引き起こす可能性のある疾患の総称。
トキソプラズマ、梅毒、風疹、サイトメガロ、ヘルペスなどの頭文字を組み合わせたもの。
胎児への影響を最小限にするため、妊婦健診での早期発見と適切な管理が重要視される。
- Toll様受容体
病原体特有の構造を認識し、自然免疫を起動させる細胞表面や内部の受容体。
細菌の成分やウイルスのRNAなどを検知して、炎症性サイトカインの産生を誘導する。
獲得免疫への橋渡し役としても重要であり、ワクチン開発や創薬の標的として研究されている。
- T細胞
リンパ球の一種で、胸腺で成熟し、適応免疫において中心的な役割を果たす免疫細胞。
表面の受容体で抗原を認識し、他の細胞への指令や感染細胞の直接攻撃を行う。
役割によりヘルパーT細胞やキラーT細胞などに分類され、体内の異物排除を高度に制御する。
- T細胞受容体
T細胞の表面に存在し、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)上の抗原を認識するタンパク質。
遺伝子再構成によって膨大な種類の抗原に対応可能であり、免疫の特異性を決定づける。
抗原との結合をきっかけに細胞内へ信号を伝え、T細胞の活性化や分化を引き起こす。
- XX男性症候群
性染色体が女性型のXXでありながら、表現型が男性として発達する性分化疾患の一つである。
多くの場合、Y染色体上の性決定遺伝子SRYがX染色体などに転座することで発症する。
外性器は男性だが、精巣の不全による不妊や低テストステロン血症を伴うことが一般的である。
- XYY症候群
男性が通常より1本多いY染色体を持ち、性染色体構成がXYYとなる染色体異常である。
高身長になる傾向がある以外は目立った身体的特徴が少なく、健康上の問題も軽微なことが多い。
以前は攻撃性と関連付けられたが、現在では犯罪性との直接的な因果関係は否定されている。
- Α細胞
膵臓のランゲルハンス島に存在する、血糖値を上昇させるホルモンを分泌する細胞である。
血糖値が低下した際にグルカゴンを血中に放出し、肝臓でのグリコーゲン分解を促進する。
血糖値を下げるインスリンを出すβ細胞と相互に作用し、体内の糖代謝の恒常性を維持している。
- がん幹細胞
がん組織の中に存在し、自己複製能と分化能を持つごく少数の細胞。
通常のがん細胞を生み出す源であり、治療後の再発や転移の根本原因とされる。
薬剤耐性が非常に高く、この細胞を標的とした新しい治療法が研究されている。
- がん抑制遺伝子
細胞の増殖を抑制し、DNAの修復や細胞死を制御してがん化を防ぐ遺伝子。
この遺伝子が変異や欠失で機能を失うと、細胞が異常増殖しがんが発生する。
代表的なものにp53遺伝子やRB遺伝子があり、生体の防衛に不可欠である。
- がん遺伝子
本来は細胞増殖を促す遺伝子が、変異により活性化しがん化を招くもの。
正常な状態では「原がん遺伝子」として細胞の成長や分化を調節している。
ras遺伝子やmyc遺伝子などが知られ、アクセルが踏み放しになった状態に例えられる。
- なまけもの白血球症候群
好中球の遊走能が低下し、細菌感染を繰り返す非常に稀な免疫不全症。
細菌が侵入しても白血球が現場に素早く移動できないため、防御が機能しない。
先天的な疾患であり、繰り返す皮膚感染症や歯肉炎などが主な症状である。
- のび太・ジャイアン症候群
司馬理英子が提唱した、ADHD(注意欠如・多動症)の特性を表現した名称。
不注意が目立つタイプを「のび太」、多動・衝動性が強いタイプを「ジャイアン」に例えた。
正式な診断名ではないが、日本国内で特性を理解するための比喩として広まった。
- はたらく細胞
清水茜による、擬人化された体内細胞たちの活躍を描いた漫画作品。
赤血球や白血球などの細胞が、病原菌や怪我と戦う様子をコミカルに描く。
正確な医学知識に基づいた内容が評価され、アニメ化や教育現場での活用も行われた。
- むずむず脚症候群
安静時に足に不快な感覚が生じ、足を動かさずにはいられなくなる疾患。
夕方から夜間にかけて症状が悪化し、深刻な不眠の原因となることが多い。
鉄分不足やドーパミンの機能異常が関係しており、薬物療法で改善が可能である。
- アイザックス症候群
末梢神経の過剰な興奮により、筋肉の持続的な収縮や硬直が起こる疾患。
自己抗体が電圧依存性カリウムチャネルを攻撃することが原因とされる。
筋収縮のほか、発汗過多や不眠などの自律神経症状を伴うことが特徴である。
- アイゼンメンゲル症候群
心疾患による左右短絡が進行し、肺高血圧により血流が右左短絡に反転した状態。
チアノーゼや棍棒指が現れ、全身への酸素供給が不足して運動能力が低下する。
心室中隔欠損症などの先天性心疾患が適切に治療されなかった場合に発症する。
- アスペルガー症候群
対人関係の困難や興味の限定が見られる、発達障害の一種である。
言語発達の遅れがないことが特徴だが、コミュニケーションの特異性がある。
現在の診断基準DSM-5では「自閉スペクトラム症」に統合されている。
- アダムス・ストークス症候群
心臓の拍動が一時的に停止または極端に遅くなり、脳虚血で失神を起こす状態。
高度房室ブロックや洞不全症候群などの不整脈が主な原因となる。
突然死の危険性があり、ペースメーカーの植え込み治療が必要となることが多い。
- アッシャーマン症候群
子宮内膜の損傷により、子宮腔内に癒着が生じて閉鎖される疾患。
人工妊娠中絶や流産手術後の合併症として発症することが多い。
月経不順や不妊症の原因となり、治療には癒着剥離手術が行われる。
- アッシャー症候群
聴覚障害と、網膜色素変性症による視覚障害を併発する遺伝性疾患。
症状の程度や発症時期により、1型から3型までのタイプに分類される。
感音難聴と視野狭窄が進行するため、早期の支援とリハビリが重要である。
- アディー症候群
瞳孔の対光反射が消失または遅延し、腱反射の減弱を伴う神経学的疾患。
多くの場合、片方の瞳孔が散大したままになり、近接調節も遅れるのが特徴である。
良性の経過をたどることが多く、特別な治療を必要としない場合がほとんどである。
- アドレナリン受容体
アドレナリンやノルアドレナリンに反応する、交感神経系の受容体。
α受容体とβ受容体に大別され、血管収縮や心拍数増加などを引き起こす。
高血圧や喘息の治療薬など、多くの医薬品の重要な標的となっている。
- アルコール離脱症候群
長期間の多量飲酒を中断または減量した際に生じる、一連の身体的・精神的症状。
手の震えや不眠から、重症化すると幻覚や痙攣、意識障害を引き起こす。
適切な医療的介入が必要であり、ビタミン補給や薬物療法が行われる。
- アルポート症候群
IV型コラーゲンの遺伝子変異により、腎不全や難聴、眼疾患を来す遺伝性疾患。
糸球体基底膜の異常が原因で、血尿から始まり徐々に腎機能が低下していく。
根本的な治療法は確立されていないが、血圧管理などで進行を遅らせる試みが行われる。
- アンジェルマン症候群
15番染色体の異常により、発達遅滞や重度の知的障害、言語障害を来す遺伝性疾患。
常に笑顔を浮かべているような表情や、独特の歩行、興奮しやすい性質が特徴。
早期からの療育やリハビリテーションにより、生活の質の向上を目指す支援が行われる。
- アンジオテンシンII受容体
血圧調節に関わるホルモンであるアンジオテンシンIIが結合する細胞表面の受容体。
血管収縮や水分保持を促し、血圧を上昇させる強力な作用を仲介する。
この受容体を阻害する薬(ARB)は、高血圧や心不全の治療に広く用いられている。
- アントン症候群
脳損傷により視覚を失っているにもかかわらず、本人が盲目であることを否定する疾患。
脳が欠落した視覚情報を捏造して補う「作話」を行い、見えていると主張し続ける。
後頭葉の損傷などで生じ、神経心理学における自己意識の研究対象となっている。
- アンドロゲン受容体
テストステロンなどの男性ホルモンと結合し、遺伝子の発現を調節する受容体。
生殖器の発達や筋肉の増強、二次性徴の発現など、男性化を促進する役割を持つ。
前立腺がんの増殖にも関与しており、治療における重要な標的となっている。
- アーレン症候群
視覚情報の処理過程の異常により、文字が歪んで見えたり光を眩しく感じたりする症状。
読書時の疲労や頭痛の原因となり、学習障害と誤解されることもある。
特定の色のフィルターレンズを使用することで、症状が緩和される場合がある。
- イルカンジ症候群
イルカンジクラゲなどの刺胞動物に刺されることで引き起こされる全身症状。
激しい痛み、高血圧、頻脈、死の恐怖感などが数時間にわたって続くのが特徴。
オーストラリア近海で多く報告され、重症化すると脳出血や心不全に至る恐れがある。
- インスリン受容体
細胞膜に存在し、インスリンと結合して血糖値の低下を促す信号を送るタンパク質。
チロシンキナーゼ活性を持ち、糖の取り込みや代謝、細胞増殖を制御する。
この受容体の感受性が低下する「インスリン抵抗性」は、2型糖尿病の主な原因となる。
- インスリン様成長因子1受容体
インスリン様成長因子1と結合し、細胞の成長や生存、増殖を促進する受容体。
構造がインスリン受容体と似ており、胎児の発育や骨の成長に重要な役割を果たす。
がん細胞の増殖や転移にも関与しているため、創薬研究の標的としても注目されている。
- インターロイキン-17受容体
炎症を引き起こすサイトカイン、インターロイキン-17が結合する受容体。
細菌や真菌に対する防御反応を促すが、過剰になると組織破壊や慢性炎症を招く。
乾癬や関節リウマチなどの自己免疫疾患の治療において、重要な治療標的となっている。
- インターロイキン-23受容体
Th17細胞の維持と増殖に関わるサイトカイン、インターロイキン-23の受容体。
慢性的な炎症反応の持続に寄与し、炎症性腸疾患などの病態に深く関わっている。
この受容体を介した信号を遮断する抗体医薬が、難治性の皮膚疾患などで成果を上げている。
- インターロイキン-2受容体
T細胞の増殖に不可欠な因子であるインターロイキン-2を認識する受容体。
免疫応答の強さを調節する司令塔のような役割を果たし、免疫抑制や活性化に関わる。
臓器移植後の拒絶反応抑制や、がんの免疫療法において重要なターゲットとなる。
- ウィリアムズ症候群
7番染色体の微細欠失により、独特の顔貌や心血管疾患、発達遅滞を来す疾患。
非常に社交的で人懐っこい性格や、音楽に対する高い関心・才能を持つことが多い。
知的な困難がある一方で言語能力が比較的保たれるなど、独特の認知特性を示す。
- ウィーバー症候群
EZH2遺伝子の変異により、出生前からの過成長や骨格の異常、発達遅滞を来す疾患。
特徴的な顔貌や、指の関節が曲がりにくいといった症状が見られることもある。
非常に稀な疾患であり、成長管理や合併症に対する対症療法が中心となる。
- ウェルナー症候群
思春期以降に白髪や白内障などの老化現象が急速に進行する、遺伝性の早老症。
ヘリカーゼ遺伝子の異常により、DNAの修復機能が低下することが原因とされる。
糖尿病や動脈硬化、悪性腫瘍を合併しやすく、成人期の健康管理が重要となる。
- ウェルニッケ・コルサコフ症候群
ビタミンB1(チアミン)の欠乏により生じる、脳の機能障害を伴う精神疾患。
意識障害や眼球運動異常を来す急性期と、重度の記憶障害が残る慢性期からなる。
アルコール依存症患者に多く見られ、早期のビタミン補給が症状の悪化を防ぐ鍵となる。
- ウェレンズ症候群
心電図のV2-V3誘導で見られる特徴的なT波の変化で、左前下行枝の重度狭窄を示す。
胸痛がない時でも現れることがあり、放置すると広範な前壁心筋梗塞に至る危険が高い。
早期の冠動脈造影検査と介入が必要とされる、緊急性の高いサインである。
- ウォブラー症候群
頸椎の変形や不安定性により脊髄が圧迫され、歩行にふらつきが出る神経疾患。
主に大型犬や馬に見られ、後ろ足の麻痺から徐々に全身へ進行することがある。
治療には安静や投薬のほか、重症の場合には外科的な手術が検討される。
- ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群
心臓に本来ない副伝導路(ケント束)が存在し、頻脈性不整脈を引き起こす疾患。
心電図上でデルタ波と呼ばれる特徴的な波形が見られ、突然の動悸を来す。
カテーテルアブレーションによる副伝導路の遮断が、有効な根治治療として行われる。
- ウォーターハウス・フリードリヒセン症候群
敗血症などによる激しい感染症に伴い、副腎が内出血を起こして機能不全に陥る病態。
急激な血圧低下やショック状態、全身の紫斑を来し、極めて予後が悪い。
髄膜炎菌感染症などで見られ、迅速な抗菌薬投与とステロイド補充が救命に必要。
- ウロキナーゼ受容体
細胞表面でウロキナーゼと結合し、タンパク質分解を促進して細胞移動を助ける受容体。
がん細胞の浸潤や転移、組織の修復や炎症反応において重要な役割を果たす。
創薬において、がんの進行を抑制するための標的分子として研究が進められている。
- エイリアンハンド症候群
自分の意思とは無関係に、片方の手が勝手に複雑な動作を行ってしまう神経疾患。
手が自分の服を脱がせたり、もう片方の手の動作を邪魔したりするなど、意志に反する。
脳梁の損傷や脳卒中などが原因で生じ、自己の主体性に関する研究対象にもなっている。
- エカルディ・グティエール症候群
脳の石灰化や白質変性を伴い、重度の発達遅滞や神経症状を来す稀な遺伝性疾患。
ウイルス感染がないにもかかわらず、体内でインターフェロンが過剰産生されるのが特徴。
乳幼児期に発症し、凍瘡(しもやけ)のような皮膚症状を伴うこともある。
- エストロゲン受容体
女性ホルモンであるエストロゲンと結合し、細胞の増殖や分化を調節する受容体。
乳腺や子宮の発達、骨密度の維持など、全身の多様な生理機能に関与する。
乳がんの多くはこの受容体を介して増殖するため、ホルモン療法の重要な標的となる。
- エドワーズ症候群
18番染色体が3本ある(18トリソミー)ことによって生じる、重篤な先天性疾患。
低出生体重、心疾患、独特の指の重なりなどの身体的特徴を伴い、成長が著しく制限される。
多くの場合は乳児期に命を落とすが、医療技術の進歩により長期生存する例も増えている。
- エナメル芽細胞
歯の最も外側の硬い層であるエナメル質を形成する、特殊な細胞。
歯の発生過程においてエナメル質を分泌し、完成すると消失するため再生はできない。
歯の健康を維持する上で極めて重要な役割を果たしており、再生医療の研究対象でもある。
- エルサレム症候群
エルサレムを訪れた旅行者が、宗教的な妄想や強迫観念に取り憑かれる精神的な現象。
自分が聖書の登場人物であると思い込んだり、公衆の面前で説教を始めたりするのが特徴。
滞在が終わると症状が消失することが多く、聖地の持つ歴史的・宗教的重圧が要因とされる。
- エルペノル症候群
睡眠から覚醒する際に意識が朦朧とし、不適切な行動や異常な言動をとる状態。
泥酔して転落死したギリシャ神話の登場人物エルペノールにちなんで名付けられた。
睡眠不足や薬物の影響で起こりやすく、覚醒時混迷とも呼ばれる睡眠障害の一種である。
- エンプティ・セラ症候群
頭蓋骨内のトルコ鞍という窪みが空の状態、または髄液で満たされる病態。
下垂体が圧迫されて平坦化するが、多くの場合は無症状で経過する。
頭痛や視野障害、内分泌機能の異常を伴う場合に治療の対象となる。
- エーラス・ダンロス症候群
コラーゲンの生成異常により、皮膚や関節、血管などが脆弱になる遺伝性疾患。
皮膚の過伸展性や関節の過可動性、組織の脆さが主な特徴として現れる。
症状の程度は型によって異なり、根本的な治療法はなく対症療法が中心となる。
- オセロ症候群
パートナーが不貞を働いているという、根拠のない強い嫉妬妄想に囚われる精神疾患。
相手の行動を異常に監視したり、身の潔白を証明するよう強要したりする行動がみられる。
シェイクスピアの悲劇「オセロ」の主人公が抱いた激しい嫉妬にちなんで命名。
- オピオイド受容体
脳や脊髄に存在し、鎮痛や多幸感、呼吸抑制などに関与するタンパク質。
エンドルフィンなどの内因性物質や、モルヒネなどの外因性薬物と結合して作用する。
強力な鎮痛効果を持つ一方で、依存症や耐性の形成が医療上の大きな課題となっている。
- カイニン酸型グルタミン酸受容体
脳内の神経伝達物質であるグルタミン酸に反応する、イオンチャネル型受容体の一種。
神経細胞の興奮性伝達やシナプス可塑性に関与し、脳の機能を調節する役割を担う。
てんかんや神経変性疾患との関連が指摘されており、新しい治療薬の研究対象となっている。
- カウデン症候群
全身に多発する良性腫瘍や、乳がん・甲状腺がんなどの高い発がんリスクを伴う遺伝性疾患。
PTEN遺伝子の変異が原因であり、皮膚や粘膜に特徴的な丘疹が現れることが多い。
早期発見と定期的ながん検診による管理が、患者の予後を改善するために極めて重要となる。
- カプグラ症候群
家族や知人が、外見のそっくりな「偽物」に入れ替わっていると思い込む精神疾患。
視覚的な認識は正常だが、それに伴う感情的な反応が欠如することで生じるとされる。
統合失調症や脳損傷の患者に見られることがあり、認知心理学的な研究対象となっている。
- カプセル化細胞
生きた細胞を半透膜のカプセルに封入し、免疫拒絶を防ぎつつ体内に移植する技術。
カプセルが抗体や免疫細胞を遮断するため、免疫抑制剤なしでの治療が可能になる。
糖尿病患者へのインスリン産生細胞の移植など、再生医療の分野で研究されている。
- カリフォルニアから来た娘症候群
普段介護に関わっていない親族が、死の間際になって突然現れ治療方針に強く干渉する現象。
医療現場での俗語であり、罪悪感の裏返しとして非現実的な延命治療を要求することが多い。
医療従事者と家族の間のコミュニケーションや、終末期医療の意思決定における課題とされる。
- カルシウム感知受容体
細胞外のカルシウムイオン濃度を感知し、体内のカルシウムバランスを調節する受容体。
主に副甲状腺に存在し、濃度低下を察知すると副甲状腺ホルモンの分泌を促す。
腎臓や骨の代謝にも関与しており、骨粗鬆症や腎疾患の治療薬の標的となっている。
- カルマン症候群
嗅覚の欠如と、性腺刺激ホルモンの分泌不全による二次性徴の欠如を特徴とする遺伝性疾患。
胎児期に嗅神経と性腺刺激ホルモン放出ホルモン産生細胞の移動が阻害されることで起こる。
ホルモン補充療法によって不妊治療や二次性徴の発現が可能であり、早期診断が望まれる。
- カンナビノイド悪阻症候群
大麻の長期使用者が、激しい吐き気や嘔吐、腹痛を繰り返す病態。
熱いシャワーを浴びると一時的に症状が和らぐという、特異的な行動パターンが見られる。
大麻の合法化が進む地域で報告が増えており、使用中止が唯一の根本的な解決策とされる。
- キメラ抗原受容体
がん細胞を特異的に認識して攻撃するように、T細胞を遺伝子改変した人工的な受容体。
患者自身の免疫細胞を強化して体内に戻す「CAR-T細胞療法」の核となる技術である。
従来の治療が困難だった血液がんなどに対して、劇的な治療効果を示すことが確認されている。
- キライディティ症候群
肝臓と横隔膜の間に大腸が入り込んでしまう、解剖学的な変異。
多くは無症状だが、腹痛や膨満感、便秘などの症状を引き起こす場合がある。
レントゲン検査で偶然発見されることが多く、外科的治療が必要になることは稀である。
- ギテルマン症候群
腎臓の遠位尿細管での再吸収不全により、低カリウム血症などを引き起こす遺伝性疾患。
筋肉の脱力感、疲労感、手足のしびれなどの症状が成人期以降に現れることが多い。
生涯にわたる電解質の補充が必要となるが、適切な管理により通常の生活を送ることが可能。
- ギラン・バレー症候群
免疫システムの異常により末梢神経が攻撃され、急激に手足の筋力が低下する疾患。
先行する感染症の後に発症することが多く、重症化すると呼吸困難に陥ることもある。
多くの場合、適切な治療とリハビリテーションによって数ヶ月から1年程度で回復に向かう。
- クッシング症候群
副腎皮質ホルモンであるコルチゾールが過剰に分泌されることで起こる疾患。
中心性肥満や満月様顔貌、高血圧、皮膚の線条などの特徴的な症状が現れる。
原因は副腎腫瘍や下垂体腺腫、ステロイド薬の長期服用など多岐にわたる。
- クッパー細胞
肝臓の類洞壁に存在する、マクロファージの一種である食細胞。
血液中の異物や細菌、老化した赤血球などを捕食し、免疫維持に貢献する。
肝臓における生体防御システムの最前線として重要な役割を担っている。
- クラインフェルター症候群
男性の性染色体にX染色体が1つ以上多く存在する染色体異常の一種。
典型的な核型は47,XXYであり、高身長や精巣の発育不全などの特徴を持つ。
不妊症の原因となることが多いが、適切なホルモン療法で症状の緩和が可能である。
- クライン・レビン症候群
強い眠気を伴う過眠期が数日から数週間持続し、周期的に繰り返す稀な疾患。
過食や性欲亢進、抑うつ状態などの精神症状を伴うことが特徴である。
10代の男性に多く発症し、成長とともに自然に軽快する傾向がある。
- クララ細胞
細気管支の粘膜に存在する、分泌機能を持つ立方状の細胞。
現在は「クラブ細胞」と呼ばれ、界面活性物質の分泌や解毒作用を担う。
肺の損傷時に幹細胞として働き、気道上皮の再生に寄与することが知られている。
- クリグラー・ナジャール症候群
肝臓でのビリルビン代謝に必要な酵素が欠損し、重度の黄疸を引き起こす遺伝疾患。
血中の非抱合型ビリルビンが著しく上昇し、核黄疸による脳障害の危険がある。
治療には長時間の光線療法が必要であり、根本的な解決には肝移植が行われる。
- クリッペル・ファイル症候群
生まれつき2つ以上の頸椎が癒合していることで、首の可動域が制限される疾患。
短い首、低い後ろ髪の生え際、頸部可動制限という3つの特徴的な徴候を持つ。
脊柱側弯症や聴覚障害などの合併症を伴うことがあり、定期的な経過観察が必要。
- クレランボー症候群
自分が相手から愛されているという強固な妄想を抱く精神疾患の一種。
対象は自分より社会的地位の高い人物であることが多く、ストーカー行為に発展することもある。
フランスの精神科医ガエタン・ガティアン・ド・クレランボーにちなんで名付けられた。
- クロウ・深瀬症候群
多発神経炎、臓器肥大、内分泌異常、M蛋白、皮膚症状を特徴とする難病。
各症状の頭文字をとってPOEMS症候群とも呼ばれる。
骨髄腫細胞が産生する血管内皮増殖因子(VEGF)が病態に深く関与している。
- クロム親和性細胞
副腎髄質などに存在し、アドレナリンやノルアドレナリンを分泌する細胞。
重クロム酸カリウムを含む固定液で茶褐色に染まる性質からその名がついた。
交感神経系と密接に連携し、ストレス反応や血圧調節に重要な役割を果たす。
- クロンカイト・カナダ症候群
消化管全体のポリポーシスに、脱毛や爪の変形、皮膚の色素沈着を伴う稀な疾患。
非遺伝性であり、中年以降に突発的に発症することが多い。
吸収不良による低タンパク血症や下痢を引き起こし、栄養管理が治療の鍵となる。
- グッドパスチャー症候群
肺胞と腎糸球体の基底膜に対する自己抗体が生じ、肺出血と腎不全を引き起こす疾患。
急速進行性糸球体腎炎の一種であり、早期に適切な治療を行わないと予後不良となる。
血漿交換療法や免疫抑制剤による抗体の除去が主な治療法である。
- グラスゴー効果
英国グラスゴー市において、他の同規模の都市よりも平均寿命が著しく低い現象。
貧困や生活習慣だけでは説明できない、未知の要因による健康格差を指す。
都市計画や社会的な孤立、過去の産業構造の変化などが影響していると考えられている。
- グリア細胞
神経系において神経細胞(ニューロン)を支持し、栄養補給や環境維持を行う細胞。
アストロサイト、オリゴデンドロサイト、ミクログリアなどの種類がある。
かつては単なる「糊」と考えられていたが、現在は情報処理にも関与することが判明している。
- グルタミン酸受容体
脳内の主要な興奮性伝達物質であるグルタミン酸を受け取るタンパク質。
記憶や学習に関わるNMDA型や、速い伝達を担うAMPA型などが存在する。
過剰な活性化は神経細胞死を招き、てんかんや認知症などの疾患とも関連する。
- ケモカイン受容体
細胞の移動を誘導するタンパク質「ケモカイン」と結合する、細胞表面の受容体。
免疫細胞の遊走や炎症反応の制御において中心的な役割を果たす。
HIVが細胞内に侵入する際の補助受容体としても機能することが知られている。
- ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群
進行性の歩行障害や認知症を主症状とする、極めて稀な遺伝性のプリオン病。
脳内にアミロイド斑が大量に沈着し、神経細胞が破壊される。
1936年に報告され、プリオンタンパク質遺伝子の変異が原因であることが判明している。
- ゲルストマン症候群
手指失認、左右失認、失算、失書の4つの症状が同時に現れる神経疾患。
優位半球(通常は左半球)の角回付近の損傷によって引き起こされる。
日常生活において、自分の指の識別や計算、文字を書くことが困難になる。
- コケイン症候群
DNA修復機構の異常により、早期老化や発達障害を引き起こす稀な遺伝性疾患。
日光過敏症、低身長、特異な顔貌(老人様顔貌)などが主な特徴である。
根本的な治療法は確立されておらず、対症療法と紫外線対策が中心となる。
- コタール症候群
自分がすでに死んでいる、あるいは内臓が存在しないといった奇妙な妄想を抱く精神疾患。
「歩く死体症候群」とも呼ばれ、重度の抑うつ状態や虚無妄想を伴う。
1880年にフランスの神経学者ジュール・コタールによって報告された。
- コルサコフ症候群
ビタミンB1不足により、健忘、見当識障害、作為(作り話)が現れる精神疾患。
アルコールの過剰摂取が主な原因となり、ウェルニッケ脳症に続いて発症することが多い。
新しいことを覚えられなくなる一方で、欠落した記憶を無意識に作り話で埋める特徴がある。
- ジュベール症候群
脳幹と小脳の形成不全を特徴とする遺伝性の疾患。
MRIで「臼歯サイン」と呼ばれる特徴的な形態が見られる。
筋緊張低下や呼吸異常、眼球運動の異常などの症状が現れる。
- ジルベール症候群
肝臓でのビリルビン代謝能力が低下し、軽度の黄疸が生じる遺伝性疾患。
体質性黄疸の中で最も頻度が高く、日本人の数パーセントに見られる。
通常は無症状で治療の必要はなく、予後は極めて良好である。
- スタージ・ウェーバー症候群
顔面の血管腫と脳内の軟膜血管腫を特徴とする先天的な非遺伝性疾患。
三叉神経領域の赤あざや、てんかん発作、緑内障などの症状を伴う。
皮膚科、神経科、眼科にわたる総合的な管理が必要とされる。
- スティッフパーソン症候群
全身の筋肉が進行性に硬直し、強い痛みを伴う痙攣が生じる稀な神経疾患。
自己免疫的な機序が関与しており、抗GAD抗体が陽性となることが多い。
光や音などの刺激で症状が悪化しやすく、日常生活に著しい支障をきたす。
- スティーブンス・ジョンソン症候群
薬剤や感染症をきっかけに、皮膚や粘膜に深刻な炎症が生じる重症疾患。
全身に紅斑や水疱が現れ、高熱や全身倦怠感を伴う。
致死率が高く、失明などの後遺症を残す可能性があるため、緊急の治療が必要である。
- スミス・マゲニス症候群
17番染色体の一部の欠失により、知的障害や特徴的な行動を呈する遺伝性疾患。
睡眠障害や自傷行為、独特の「自己抱擁」行動などが見られることが多い。
早期の診断と、行動特性に合わせた療育や環境調整が重要とされる。
- セザリー症候群
皮膚の悪性リンパ腫である菌状息肉症が進行し、血液中に腫瘍細胞が現れる疾患。
全身の皮膚が赤くなる紅皮症や激しい痒み、リンパ節の腫れを特徴とする。
予後は比較的厳しく、化学療法や紫外線療法などの専門的な治療が行われる。
- セルトリ細胞
精巣の精細管内にあり、精子の形成を直接的にサポートする細胞。
精細胞に栄養を供給し、ホルモン分泌を通じて精子形成のプロセスを調節する。
血液精巣関門を形成し、精子を免疫系から保護する役割も担っている。
- セルトリ細胞遺残症候群
精巣内にセルトリ細胞のみが存在し、精子を作る精祖細胞が欠如している状態。
男性不妊症の原因の一つであり、無精子症として発見されることが多い。
染色体異常や放射線、薬物の影響などが原因と考えられているが、不明な点も多い。
- セロトニントランスポーター遺伝子
神経伝達物質セロトニンの再取り込みを制御するタンパク質を作る遺伝子。
この遺伝子の型の違いが、不安の感じやすさやストレス耐性に影響するとされる。
心理学や精神医学において、個人の性格特性と遺伝の関係を調べる指標となる。
- セロトニン症候群
脳内のセロトニン濃度が過剰になることで引き起こされる、潜在的に致死的な副作用。
抗うつ薬の多量服用や併用が原因となり、精神混乱、震え、発熱などの症状が現れる。
早期に原因薬剤を中止し、適切な対症療法を行うことが極めて重要である。
- ソトス症候群
出生直後からの過成長と、特徴的な顔貌、精神発達の遅滞を伴う遺伝性疾患。
大頭症や尖った顎などが特徴で、小児期に身長が著しく伸びる。
多くは突然変異が原因であり、成長とともに過成長は落ち着く傾向にある。
- ターナー症候群
女性の染色体のうち、X染色体が1本欠けているか構造に異常がある先天性疾患。
低身長や卵巣機能不全を特徴とし、翼状頸などの外見的特徴を伴うこともある。
成長ホルモン療法や女性ホルモン補充療法により、生活の質の向上が図られる。
- ダウン症候群
21番染色体が通常より1本多いことで引き起こされる、最も頻度の高い染色体異常。
特徴的な顔貌、筋緊張の低下、知的発達の遅滞、心疾患などの合併症が見られる。
適切な療育や医療的支援により、社会の中で自立した生活を送る人が増えている。
- ダ・コスタ症候群
戦場などの極度のストレス下で、動悸や胸の痛みなどの心臓症状を訴える精神疾患。
身体的な異常は見られないが、不安や疲労が原因で心臓病に似た症状が現れる。
現代ではパニック障害や不安障害の一種として理解されている。
- チェディアック・東症候群
免疫細胞の機能異常により、感染を繰り返しやすくなる稀な遺伝性疾患。
白子症(アルビニズム)や神経障害を伴い、細胞内に巨大な顆粒が見られるのが特徴。
根本的な治療には造血幹細胞移植が必要であり、早期の対応が求められる。
- チャイニーズハムスター卵巣細胞
バイオテクノロジー分野で広く利用されている、チャイニーズハムスター由来の細胞株。
増殖が速く、外来遺伝子を導入してタンパク質を生産させるのに適している。
抗体医薬品などのバイオ医薬品の製造において、世界で最も汎用されている細胞である。
- チャーハン症候群
作り置きのチャーハンやパスタなどで増殖したセレウス菌による食中毒の俗称。
加熱しても死滅しない耐熱性毒素により、激しい嘔吐や下痢を引き起こす。
室温で長時間放置された穀類加工品が主な原因であり、適切な冷蔵保存が推奨される。
- チョコレート効果
チョコレートに含まれるカカオポリフェノールが健康に良い影響を与える現象。
血圧の低下や動脈硬化の予防、認知機能の改善などの効果が研究されている。
明治の製品名としても有名だが、一般に高カカオチョコの健康利点を指すことが多い。
- ティモシー症候群
心臓のQT延長症候群や自閉症、指の癒着などを特徴とする多系統の遺伝性疾患。
カルシウムチャネルの遺伝子変異が原因で、不整脈による突然死のリスクが高い。
非常に稀な疾患であり、循環器科や精神科などによる多角的な管理が必要である。
- テトラ・アメリア症候群
生まれつき四肢(両手両足)がすべて欠損している、極めて稀な先天性疾患。
肺の形成不全や顔面の異常、泌尿器系の障害などを伴うことが多い。
原因の多くはWNT3遺伝子の変異とされるが、生存して社会的に活躍する例も存在する。
- デュビン・ジョンソン症候群
体質性黄疸の一種で、肝細胞から胆汁への抱合型ビリルビンの排泄障害が原因。
自覚症状はほとんどないが、肝臓が黒色に変色(黒色肝)するのが特徴的である。
良性の経過をたどる遺伝性疾患であり、通常は特別な治療を必要としない。
- トランスフェリン受容体
細胞表面に存在し、鉄を結合したトランスフェリンを取り込む役割を持つタンパク質。
細胞内の鉄分が不足すると発現が増強され、鉄代謝の調節に不可欠な存在である。
がん細胞で高発現することが多く、診断や標的治療の研究対象となっている。
- トリプルX症候群
女性の細胞内にX染色体が3本存在する染色体異常(47,XXX)。
多くの場合、外見上の異常や重篤な症状はなく、診断されずに過ごすことも多い。
高身長の傾向や、学習障害のリスクがわずかに高まることが知られている。
- トリーチャーコリンズ症候群
頬骨や顎の形成不全を特徴とする、顔面の先天性発育異常を伴う遺伝性疾患。
聴覚障害や呼吸困難を伴うことがあるが、知能の発達は通常通りであることが多い。
外科的手術や補聴器による長期的なケアが必要となる。
- トルーソー症候群
悪性腫瘍に伴って全身の血管内に血栓が生じやすくなる、遊走性血栓性静脈炎。
特に膵臓がんなどの腺がんで見られることが多く、がんの早期発見の契機となる。
腫瘍細胞が放出する物質が血液凝固系を活性化させることで発症する。
- トロサ・ハント症候群
海綿静脈洞の非特異的な炎症により、眼痛と眼筋麻痺を引き起こす疾患。
ステロイド治療が劇的に効果を示すことが特徴であり、診断の指標にもなる。
原因不明の頭痛や複視を伴い、再発を繰り返すこともある。
- トロンビン受容体
血液凝固に関わる酵素トロンビンによって活性化される、Gタンパク質共役受容体。
受容体自体の一部が切断されることで活性化する独自のメカニズム(PAR)を持つ。
血小板凝集や炎症反応において中心的な役割を果たし、抗血栓薬の標的となる。
- ドラベ症候群
乳児期に発症する重症のてんかん性脳症で、多くはSCN1A遺伝子の変異が原因。
熱中症や入浴などの体温上昇で発作が誘発されやすく、発達の遅れを伴う。
難治性であるが、早期診断と適切な抗てんかん薬の選択が治療の鍵となる。
- ドリアン・グレイ症候群
若さや美しさに異常に執着し、老化を受け入れられずに心理的苦痛を感じる状態。
オスカー・ワイルドの小説の主人公が由来で、過度な整形手術を繰り返すこともある。
自己愛的な傾向が強く、加齢に伴う身体的変化を極端に恐れるのが特徴。
- ドレスラー症候群
心筋梗塞の発症から数週間後に、自己免疫反応によって生じる心膜炎。
発熱、胸痛、心膜摩擦音などの症状が現れ、ステロイドやNSAIDsが治療に用いられる。
心筋の損傷に対する遅延型の過敏反応と考えられている。
- ドーパミン受容体
中枢神経系に存在し、神経伝達物質ドーパミンと結合して情報を伝える受容体。
D1からD5までの型があり、運動調節、意欲、報酬系など多様な機能を担う。
パーキンソン病や統合失調症の治療薬の多くが、この受容体を標的としている。
- ナッセ・ホルナーの法則
血友病などの特定の遺伝性疾患が、女性によって伝達され男性に発症するという法則。
X連鎖劣性遺伝のパターンを記述しており、19世紀の医学的観察に基づいている。
遺伝学が確立される以前に、家系内の発症規則を経験的に捉えたものである。
- ニコチン性アセチルコリン受容体
アセチルコリンやニコチンに反応してイオンを透過させる、イオンチャネル型受容体。
神経筋肉接合部での筋肉収縮や、脳内での報酬系・認知機能に関与する。
タバコ依存症のメカニズムや重症筋無力症の病態と深く関わっている。
- ヌーナン症候群
特徴的な顔貌、低身長、先天性心疾患などを主症状とする遺伝性疾患。
RAS/MAPKシグナル伝達経路の遺伝子変異が原因で起こる「RASオパチー」の一種。
症状の現れ方には個人差が大きく、多角的な診療が必要とされる。
- ネフローゼ症候群
尿に大量のタンパク質が漏れ出し、血液中のタンパク質が減少して全身に浮腫が生じる状態。
腎臓の糸球体にあるフィルター機能が壊れることで発症し、高度のむくみが特徴。
原因は多岐にわたり、ステロイドや免疫抑制剤による治療が行われる。
- ネルソン症候群
両側の副腎を摘出した後に、下垂体腫瘍が急速に増大し皮膚の色素沈着を伴う疾患。
副腎からのフィードバックがなくなることで、ACTHが過剰に分泌される。
クッシング病の治療後に発生することがあり、視野障害などを引き起こす。
- ファゴット細胞
急性前骨髄球性白血病(APL)の患者に見られる、異常な前骨髄球のこと。
細胞質内にアウエル小体と呼ばれる針状の構造物が束になって現れるのが特徴。
この細胞の存在はAPLの診断において極めて重要な指標となり、迅速な治療を要する。
- ファンコーニ症候群
腎臓の近位尿細管の機能不全により、必要な物質が尿中に過剰に漏れ出す疾患。
アミノ酸、糖、リン酸、重炭酸などが再吸収されず、低リン血症や骨軟化症を引き起こす。
先天的な遺伝性疾患のほか、重金属中毒や薬剤の副作用などの後天的な原因でも発症する。
- フィッシャー症候群
ギラン・バレー症候群の亜型で、眼球運動障害、運動失調、腱反射消失を三徴とする。
先行する感染症の後に自己免疫反応が起き、末梢神経が障害されることで発症する。
多くの場合、数ヶ月以内に自然回復する予後良好な疾患として知られている。
- フィッツ・ヒュー・カーティス症候群
骨盤内炎症性疾患に伴い、肝臓の周囲に炎症が波及して癒着が生じる疾患。
主にクラミジアや淋菌の感染が原因で、右上の腹部に激しい痛みが生じるのが特徴。
肝表面に「バイオリンの弦」のような細い癒着が見られることが診断の決め手となる。
- フェルティ症候群
関節リウマチ、脾腫、白血球減少の3つの症状を併せ持つ稀な病態。
重度の関節破壊を伴うことが多く、感染症にかかりやすくなるリスクがある。
長期間関節リウマチを患っている患者の一部に発症する、自己免疫性の合併症。
- フライ症候群
食事の際、耳下腺付近の皮膚に発汗や赤ら顔が生じる神経再生の異常現象。
耳下腺手術などの後、唾液を出す神経が誤って汗腺や血管の神経とつながることで起きる。
「味覚性多汗症」とも呼ばれ、ボツリヌス療法などで症状を緩和させることが可能。
- フランク・スターリングの心臓の法則
心筋が引き伸ばされるほど収縮力が強まり、送り出す血液量が増えるという生理学的法則。
心臓に戻ってくる血液量が増えると、それに応じて拍出量も自動的に調節される。
心臓が体内の需要に合わせてポンプ機能を維持するための、基本的な調節メカニズム。
- ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群
黄色ブドウ球菌の毒素により、全身の皮膚が火傷のように赤く腫れて剥離する疾患。
主に乳幼児に発症し、毒素が皮膚の細胞同士の結合を壊すことで水疱が生じる。
早期の抗菌薬治療により予後は良好だが、重症化すると脱水や二次感染の危険がある。
- ブラウン・セカール症候群
脊髄の右側または左側のみが損傷することで、左右で異なる麻痺や感覚障害が起きる状態。
損傷側では運動麻痺と深部感覚障害が、反対側では温痛覚障害が生じるのが特徴。
脊髄の神経伝導路が途中で交差するという解剖学的構造を反映した特異な病態。
- ブランド・ホワイト・ガーランド症候群
左冠状動脈が本来の場所ではなく、肺動脈から異常に起始する先天性の心疾患。
心筋に酸素の少ない血液が流れるため、乳児期に心不全や心筋虚血を引き起こす。
早期の診断と、冠状動脈を大動脈へ植え替える外科的手術が必要となる。
- ブルガダ症候群
心臓の構造に異常はないが、心電図に特徴的な波形が現れ、突然死のリスクがある疾患。
睡眠中などに致死的な不整脈(心室細動)を引き起こし、働き盛りの男性に多い。
アジア人に多く見られ、植え込み型除細動器(ICD)による予防が有効な対策となる。
- ブルンナー症候群
MAOA遺伝子の欠損により、攻撃的な行動や軽度の知的障害が生じる稀な遺伝性疾患。
脳内の神経伝達物質が正常に分解されず、感情のコントロールが困難になる。
遺伝子と犯罪行動の関連性を巡る倫理的・法的な議論の対象となったことでも知られる。