今北産業pedia
今北産業
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検索結果 (230)
クリア- 15・290定理
正の整数係数を持つ二次形式がどの整数を表すかに関する、数論の定理である。
15定理は全整数、290定理は全正整数を表すための判定条件を特定の有限集合で示す。
ジョン・コンウェイらによって証明され、二次形式の普遍性を判定する強力な道具となる。
- 3乗剰余の相互法則
整数論において、ある数が別の素数を法として3乗剰余であるかを示す法則である。
アイゼンシュタイン整数環を用いることで、平方剰余の相互法則を拡張する形で記述される。
高次剰余の相互法則の先駆けであり、現代の代数的数論の基礎の一部となっている。
- 72の法則
資産運用において、元本が2倍になるまでの年数を簡易的に算出するための計算式である。
「72÷金利(%)」という計算を行うことで、複利効果を考慮した概算期間が求められる。
金融教育の現場で広く使われており、複利の威力を直感的に理解するのに役立つ。
- Dammアルゴリズム
1桁の入力ミスや隣接する2桁の入れ替えミスを検出できる、チェックデジット算出手法。
準群(クアジグループ)の理論に基づいており、10進数以外の基数にも適用可能である。
識別番号の入力誤り防止において、Luhnアルゴリズムなどと同様に利用される。
- E.ホップの拡張定理
集合族上の有限加法的な測度を、より大きな完全加法的な測度へと一意に拡張できる条件を示した定理。
測度論の基礎となる重要な定理であり、カラテオドリの拡張定理と密接に関連している。
ボレル集合族上のルベーグ測度の構成など、確率論や解析学の厳密な議論において広く用いられる。
- F分布
統計学において、2つの独立したカイ二乗分布を変数とする比が従う連続確率分布。
フィッシャーによって導入され、分散分析や回帰分析の有意性検定に広く用いられる。
2つの群の分散が等しいかどうかを調べる「F検定」の基礎となる分布である。
- Heapのアルゴリズム
与えられたn個の要素から、すべての置換を効率的に生成するためのアルゴリズム。
要素の交換を最小限に抑えるように設計されており、再帰的または反復的な実装が可能。
計算量が最適であり、順列生成の標準的な手法として計算機科学で広く知られている。
- Luhnアルゴリズム
クレジットカード番号などの識別番号の誤りを確認するためのチェックサムアルゴリズム。
ハンス・ピーター・ルーンによって考案され、単純な計算を用いて入力ミスを検出する。
クレジットカード、マイナンバー、IMEI番号など、世界中の様々なID体系で広く利用されている。
- P-進分布
p進数体上において定義される確率分布や測度であり、数論や理論物理学の分野で用いられる概念。
通常の数直線ではなく、p進付値に基づいた距離空間における確率的な広がりを記述する。
p進量子力学や複雑系のモデル化において、階層的な構造を持つシステムの解析に応用されている。
- Q二項定理
通常の二項定理をq-アナログの視点から一般化した、組合せ論や数論における公式。
二項係数の代わりにq-二項係数を用い、無限級数の展開などにおいて重要な役割を果たす。
分配関数の計算や分割数の理論、量子群の表現論など、数学や理論物理学の幅広い分野で応用される。
- Remezのアルゴリズム
関数を多項式で最良近似するために用いられる反復的な計算手法。
チェビシェフの等振動定理に基づき、最大誤差を最小化するミニマックス近似を求める。
デジタルフィルタの設計や数値計算ライブラリの実装において、精度の高い近似に利用される。
- Ryll-Nardzewskiの不動点定理
関数解析学において、弱コンパクト凸集合上のアフィン等長写像の族に関する不動点定理。
適切な条件下で、全ての写像に対して共通の不動点が存在することを保証する。
エルゴード理論や抽象調和解析における不変測度の存在証明などに重要な役割を果たす。
- Smn定理
計算理論において、計算可能関数のパラメータの一部を固定して新しい関数を作る性質。
プログラミング言語における部分適用やカリー化の理論的な裏付けとなる重要な定理。
帰納的関数のゲーデル数化に関連し、計算の構造を解析する基礎的な道具として使われる。
- T分布
統計学において、母分散が未知でサンプルサイズが小さい場合の推定や検定に用いる確率分布。
正規分布に似た左右対称の山型だが、裾野が広く、自由度によって形状が変化する。
ゴセットが「スチューデント」のペンネームで発表したため、スチューデントのt分布とも呼ばれる。
- はさみうちの原理
極限値を求める際、未知の関数を既知の2つの関数で挟んで値を特定する定理。
左右の関数の極限が一致すれば、挟まれた関数の極限も同じ値になる。
微積分学において、複雑な関数の収束を証明するために不可欠な道具である。
- アスコリ=アルツェラの定理
関数族が等程度連続かつ一様有界であるとき、収束する部分列を持つという定理。
関数空間におけるコンパクト性を判定するための重要な指標となる。
微分方程式の解の存在証明や解析学の様々な分野で広く利用される。
- アダマールの三円定理
複素解析において、正則関数の最大絶対値の対数が半径の対数に対して凸である定理。
同心円状の3つの円における関数の値の範囲を制限する性質を持つ。
解析関数の増大度を調べる上で重要であり、ハーディの定理の一般化である。
- アックス–グロタンディークの定理
複素数体上の多項式写像が単射であれば、それは全射でもあるという代数幾何学の定理。
有限集合の写像に関する性質が、特定の代数多様体でも成立することを示した。
モデル理論の手法を用いて証明された、数学の異なる分野を繋ぐ例として有名である。
- アティヤ=シンガーの指数定理
微分作用素の解析的指数と、多様体の幾何学的指数が一致するという定理。
解析学、幾何学、理論物理学を結びつける現代数学の金字塔の一つである。
1963年にマイケル・アティヤとアイザドール・シンガーによって証明された。
- アティヤ=ボットの不動点定理
楕円型複体上の写像の不動点における局所的な寄与から、大域的な指数を計算する定理。
レフシェッツの不動点定理を一般化したものであり、高度な幾何学に適用される。
理論物理学の超対称性理論など、幅広い分野に応用されている。
- アペリーの定理
ゼータ関数の3における値(アペリーの定数)が無理数であることを示す定理。
1978年にロジェ・アペリーによって、非常に独創的な手法で証明された。
他の奇数におけるゼータ値が無理数かどうかは、現在も多くが未解決である。
- アポロニウスの定理
三角形の各辺の長さと中線の長さの間に成り立つ関係を示した幾何学の定理。
「中線定理」とも呼ばれ、ベクトルの計算や図形問題の解決に広く応用される。
古代ギリシャの数学者アポロニウスにちなんで名付けられた。
- アルゴリズム
特定の問題を解決したり、計算を実行したりするための明確な手順や規則。
入力に対して一定の処理を行い、有限の時間内で正しい出力を得ることを目指す。
コンピュータプログラムの核となり、検索や暗号化など現代社会を支えている。
- アルティン・ウェダーバーンの定理
半単純環の構造を、体上の行列環の直積として完全に分類する代数学の定理。
環論において、複雑な代数的構造をより単純な要素に分解して理解を助ける。
表現論や数論などの広範な数学領域において、基礎的な道具として用いられる。
- アルティン相互法則
代数体論における中心的な定理で、局所体や全域体のガロア群の構造を記述する。
類体論の主定理であり、イデアル類群とガロア群の間の同型対応を確立した。
二次相互法則などの古典的な数論の結果を、高度に一般化したものである。
- アルトコロニーの定理
多角形の内部を監視するために必要な最低限の守衛の数を求める幾何学の定理。
n個の頂点を持つ単純多角形は、床関数(n/3)個の守衛で全域を監視できる。
監視カメラの配置最適化や、ロボットの経路計画などの問題に応用される。
- アレクサンダーの定理
任意の結び目や絡み目は、ある編み目(ブライド)を閉じることで得られるという定理。
結び目理論を編み目理論の枠組みで解析することを可能にした重要な成果である。
結び目の不変量を計算する際や、3次元多様体の研究において基礎となる。
- アレクサンドロフの定理
凸多面体の表面の計量が与えられれば、その多面体が一意に定まるという幾何学の定理。
展開図から元の立体が一意に復元できる条件を示しており、凸幾何学の金字塔とされる。
剛性問題や曲面の曲率の研究など、現代幾何学の多くの分野に影響を与えている。
- アンの定理
四角形の内部の点と各辺を結んでできる三角形の面積に関する幾何学の定理。
対辺を底辺とする三角形の面積の和が等しくなる点の軌跡は、中線である。
ニュートンの定理の一般化であり、平面幾何学における面積の性質を記述する。
- アーウィン・ホール分布
0から1までの値をとる独立な一様分布に従うn個の確率変数の和が従う分布。
変数の数が増えるにつれて、中心極限定理により正規分布に急速に近づいていく。
乱数生成の検証や、誤差の累積をシミュレーションする際のモデルとして利用される。
- アーベル-ルフィニの定理
五次以上の一般的な代数方程式には、加減乗除と冪根による解の公式が存在しないという定理。
古代からの数学の難問に終止符を打ち、ガロア理論へと繋がる代数学の転換点となった。
特定の方程式は解けるが、全ての五次方程式に共通する解法は作れないことを証明した。
- アーベルの定理
べき級数が収束半径の端点で収束する場合、その値が連続的に繋がることを示す定理。
級数の和の極限と、関数の極限を入れ替えるための数学的な正当性を与える。
解析学において、無限級数の性質を調べるための基本的かつ強力な道具である。
- アーベルの連続性定理
べき級数の収束域の境界における挙動を規定する、解析学の重要な定理。
収束半径の端点で級数が収束するなら、その点での関数の値は級数の和に等しい。
積分計算や特殊関数の値の決定において、境界値を評価する際に頻繁に用いられる。
- アーラン分布
独立に発生する事象がn回起こるまでの待ち時間が従う連続確率分布。
指数分布を一般化したものであり、コールセンターの着信待ちなどの解析に用いられる。
通信トラフィック工学の父、アーランによって提唱され、待ち行列理論の基礎となった。
- イェルムスレウの定理
2つの直線上の点同士を結ぶ線分の中点が、再び一直線上に並ぶという幾何学の定理。
非ユークリッド幾何学においても成立する、射影幾何学的な性質を持つ。
図形の対称性や変換の性質を研究する上で、直感に反する興味深い結果を与える。
- ウィグナーの定理
量子力学において、対称性操作がユニタリ演算子または反ユニタリ演算子で表されるという定理。
物理系の対称性と、ヒルベルト空間上の演算子の性質を数学的に結びつけた。
物理法則の不変性を議論する上での基礎であり、群論の応用において極めて重要である。
- ウィグナー半円分布
ランダム行列の固有値密度が、行列のサイズを大きくすると半円状の分布になるという法則。
重い原子核のエネルギー準位の統計的性質を説明するために導入された。
現代では数理統計学や通信工学、複雑ネットワークの解析など多方面で応用されている。
- ウィグナー=エッカルトの定理
量子力学において、球面テンソル演算子の行列要素を幾何学的成分と物理的成分に分離する定理。
複雑な計算をクレブシュ・ゴルダン係数を用いて簡略化することを可能にする。
角運動量の合成や、原子・分子のスペクトル解析において不可欠な道具である。
- ウィッシャート分布
多変量正規分布に従うベクトルの外積和が従う、行列を値にとる確率分布。
カイ二乗分布を多次元に拡張したものであり、分散共分散行列の統計的性質を記述する。
多変量解析において、標本分散の分布を調べる際の基礎となる重要な分布である。
- ウィルソンの定理
自然数 p が素数であるための必要十分条件を、階乗を用いた合同式で表す定理。
(p-1)! ≡ -1 (mod p) が成り立つとき、かつその時に限り p は素数である。
理論的には強力だが、階乗の計算量が膨大になるため素数判定の実用には向かない。
- ウィーナーの定理
フーリエ変換の性質に基づき、関数の濃度や収束性を論じる調和解析の定理。
特にタウバー型定理として知られ、素数定理の証明などにも応用される重要な成果。
信号処理や時系列解析において、関数の構造を理解するための数学的基盤を与える。
- ウィーナー=池原の定理
ラプラス変換の解析接続を利用して、関数の漸近的な挙動を決定する数論の定理。
ウィーナーのタウバー型定理を一般化したもので、素数定理の簡潔な証明を可能にした。
ディリクレ級数の収束性と、対応する数論的関数の平均値の関係を記述する。
- ウェダーバーンの定理
単純環の構造を、体上の行列環として決定する代数学の重要な定理。
アルティン・ウェダーバーンの定理の基礎となり、非可換環論の発展に大きく寄与した。
抽象的な代数系を、具体的な行列という形で表現することを可能にする。
- ウェダーバーンの小定理
全ての有限な除法代数(斜体)は、必ず可換体であるという代数学の定理。
有限個の要素しか持たない世界では、乗法の交換法則が自動的に成立することを証明した。
射影幾何学において、パップスの定理とデザルグの定理の関係を説明する際にも現れる。
- エッシャー原理
M.C.エッシャーの作品に見られる、視覚的な矛盾や幾何学的な繰り返しを利用した構成原理。
平面の分割や不可能図形を用い、二次元と三次元の境界を曖昧にする表現が特徴。
数学的な対称性や位相幾何学の概念を、芸術表現として具現化したものと言える。
- エドモンズ・カープのアルゴリズム
ネットワークにおける最大流問題を解くための、フォード・ファルカーソン法の改良版。
幅優先探索を用いて増加道を最短経路で選ぶことで、計算量の最悪時間を保証した。
輸送網の最適化や通信経路の割り当てなど、グラフ理論の実用的な問題に広く使われる。
- エリツァーの定理
ゲージ理論において、局所的なゲージ対称性は自発的に破れることがないという定理。
ゲージ不変な観測量のみが物理的な意味を持ち、非不変な量は期待値がゼロになる。
格子ゲージ理論や相転移の理論において、系の性質を正しく理解するための基礎となる。
- エルゴード定理
長時間における時間平均が、系全体の空間平均(アンサンブル平均)と一致することを示す定理。
個々の粒子の複雑な動きを追わなくても、統計的な手法で全体の性質を記述できる根拠となる。
統計力学の基礎を支える数学的理論であり、カオス理論や情報理論にも深く関わっている。
- エルブランの定理
一階述語論理の妥当性を、命題論理の有限集合の充足不能性に帰着させる論理学の定理。
コンピュータによる自動定理証明の理論的基盤となり、解像原理などの手法を生み出した。
数学的証明の構造をアルゴリズム的に解析することを可能にした、重要な成果である。
- エンゲルの定理
リー環の理論において、べき零リー環の性質を規定する重要な定理。
すべての元が随伴表現においてべき零であれば、そのリー環自体がべき零となる。
リー代数の構造解析や分類において基礎的な役割を果たす。
- オイラーの五角数定理
分割数の母関数と無限積の間に成り立つ、数論における驚異的な等式。
五角数を用いて級数の係数が決定されるという幾何学的な結びつきを持つ。
組合せ論や分配関数の計算において、計算量を劇的に減らす手法として使われる。
- オイラーの四辺形定理
四角形の各辺の長さと対角線の長さの間に成り立つ幾何学の定理。
各辺の2乗の和が、対角線の2乗の和と対角線の中点間の距離の2乗の4倍に等しい。
平行四辺形の性質を一般的な四角形に拡張した幾何学的な公式である。
- オイラーの定理
数論において、正の整数と互いに素な整数の間に成り立つ合同式の関係。
フェルマーの小定理を一般化したもので、オイラーのφ関数を用いて記述される。
公開鍵暗号方式であるRSA暗号の理論的基盤として不可欠な役割を担う。
- オストログラドスキーの定理
ベクトル場の発散を体積積分すると、その境界での表面フラックスに等しくなる定理。
一般に「発散定理」として知られ、電磁気学や流体力学の基本法則を記述する。
ガウスの法則を数学的に定式化したものであり、物理学の広範な分野で使われる。
- オストロフスキーの定理
有理数体上の絶対値が、通常の絶対値かp進絶対値のいずれかと同値であるという定理。
数論において、有理数の「近さ」を測る尺度が限定的であることを示している。
代数的数論における局所体の理論を構築する上での出発点となる重要な定理。
- オルンシュタインの同型定理
エルゴード理論において、同じエントロピーを持つベルヌーイ系は互いに同型であるという定理。
複雑な力学系の構造が、エントロピーという単一の数値で決定されることを示した。
カオス理論や統計力学における系の分類において、極めて重要な役割を果たす。
- オーレの定理
グラフ理論において、グラフがハミルトン閉路を持つための十分条件を与える定理。
頂点数が3以上で、隣接しない任意の2頂点の次数の和が頂点数以上であれば閉路が存在する。
巡回セールスマン問題などの組合せ最適化問題に関連する、重要な基礎理論である。
- カイ二乗分布
独立な標準正規分布に従う変数の2乗和が従う、統計学における確率分布。
適合度の検定や独立性の検定など、推計統計学の幅広い場面で利用される。
標本分散の分布を調べる際にも用いられ、現代のデータ解析において不可欠な道具である。
- カゾラーティ・ワイエルシュトラスの定理
複素関数論において、真性特異点の近傍で関数の値が任意の複素数にいくらでも近づくという定理。
特異点の周りで関数が極めて激しく振動し、複雑な挙動を示すことを意味している。
ピカールの定理によってさらに精密化されるが、複素解析の基礎として重要である。
- カット除去定理
形式論理学において、証明図から「カット」と呼ばれる中間ステップを取り除けるという定理。
任意の証明は、遠回りせずに直接的な推論のみで構成できることを数学的に示した。
計算機科学における型理論や、自動定理証明のアルゴリズムの基礎となっている。
- カラテオドリの存在定理
微分方程式の解が存在するための条件を、連続性よりも緩い条件で保証する定理。
右辺の関数が不連続であっても、ある種の可積分性を満たせば解が存在することを示す。
制御理論や非線形システムなど、現実の複雑な現象をモデル化する際に重宝される。
- カラテオドリの定理
凸幾何学において、d次元空間の凸包内の点は、高々d+1個の頂点の凸結合で表せるという定理。
複雑な図形を単純な単体の集まりとして理解するための基礎的な道具となる。
最適化問題や計算幾何学において、解の構成やアルゴリズムの解析に利用される。
- カラテオドリの拡張定理
測度論において、集合族上の有限加法的測度を完全加法的測度へ一意に拡張できることを示す定理。
ボレル集合族などの複雑な集合に対して、矛盾なく面積や体積を定義するための根拠となる。
ルベーグ積分を数学的に厳密に構築する上で、最も核心となる定理の一つである。
- カリスティの不動点定理
完備距離空間上の関数が不動点を持つための条件を、連続性を仮定せずに与える定理。
バナッハの不動点定理を一般化したものであり、非線形解析学において重要な地位を占める。
最適化理論や変分不等式など、数学の広範な分野に応用されている。
- カルタンの定理
数学者エリー・カルタンによって導かれた、リー群や微分形式に関する一連の定理の総称。
特にリー環の可解性や半単純性を判定する基準(カルタンの判定条件)が有名である。
現代の微分幾何学や理論物理学の基礎を築いた、極めて重要な数学的成果である。
- カルタン・デュドネの定理
幾何学的代数において、直交変換がいくつかの鏡映(反射)の合成で表せることを示す定理。
n次元空間の直交変換は、高々n個の鏡映によって構成できることを保証している。
群論や結晶学、コンピュータグラフィックスにおける回転の理解において基礎となる。
- カントールの定理
任意の集合について、そのべき集合の濃度は元の集合の濃度よりも厳密に大きいという定理。
無限集合にも「大きさ」の段階が存在し、無限の階層が無限に続くことを証明した。
集合論の基礎を揺るがし、現代数学における無限の概念を根本から変えた成果である。
- カントール分布
カントール集合を支持集合とする、特異連続な確率分布。
累積分布関数は「悪魔の階段」と呼ばれ、至る所微分係数が0でありながら連続で増加する。
確率論における反例や、フラクタル構造を持つ現象のモデルとしてしばしば登場する。
- カヴァリエリの原理
2つの立体を平行な平面で切ったとき、その切り口の面積が常に等しければ体積も等しいという原理。
積分法の概念が確立される前に、面積や体積を求めるための強力な手法として提唱された。
球の体積公式の導出など、幾何学的な計算において直感的で分かりやすい根拠を与える。
- カーマーカーのアルゴリズム
線形計画問題を解くための手法で、領域の内部を通って最適解を探索する内点法の一種。
従来の単体法と比較して、大規模な問題に対して理論的に優れた計算速度を持つ。
最適化数学の分野に革命をもたらし、物流や金融など実社会の複雑な最適化に貢献した。
- ガウス・ボンネの定理
曲面の幾何学的な曲率と、その位相的な性質(オイラー標数)を結びつける定理。
局所的な曲がり具合を積分すると、図形の穴の数という全体的な特徴が決定される。
微分幾何学における最も美しい定理の一つとされ、現代物理学の理論構築にも寄与している。
- ガウス=クズミン分布
連分数の展開において、各項に現れる数字の出現頻度を記述する確率分布。
任意の数値の連分数展開において、数字がどのような割合で現れるかを数学的に示している。
数論における計量的理論の基礎であり、乱数生成の評価などにも関連する。
- ガウス=マルコフの定理
統計学の回帰分析において、最小二乗推定量が「最良線形不偏推定量」であることを示す定理。
誤差項が一定の条件を満たせば、最小二乗法が最も効率的な推定手法になることを保証する。
計量経済学やデータ解析において、モデルの妥当性を支える重要な理論的根拠である。
- ガウス=ルジャンドルのアルゴリズム
円周率(π)を非常に高速に計算するための反復アルゴリズム。
反復ごとに精度が倍々で向上する(2次収束)という驚異的な収束速度を持つ。
コンピュータを用いた円周率の世界記録更新において、主要な手法として長年採用されてきた。
- ガブリエルの定理
箙(えびら)の表現論において、有限個の既約表現を持つための条件をグラフの形で示した定理。
対応するグラフがADE型のディンキン図形である場合に限り、表現が有限型となることを証明した。
代数学の異なる分野を繋ぐ美しい結果として、現代数学において高く評価されている。
- ガロア理論の基本定理
代数方程式の解の対称性と、体の拡大の構造を群論を用いて結びつける定理。
方程式が代数的に解けるかどうかを、対応するガロア群の性質によって判定できる。
5次以上の方程式に一般的な解の公式が存在しないことを証明する際の核心となった。
- ガンベル分布
複数の独立な確率変数の最大値が従う、極値統計学における代表的な分布。
洪水、地震、株価の暴落など、稀にしか起こらないが甚大な影響を与える事象の解析に用いられる。
土木設計やリスク管理において、再現期間の推定などを行うための重要なモデルである。
- ガンマ分布
待ち時間や寿命などをモデル化するために用いられる、連続型の確率分布。
指数分布を一般化したものであり、形状パラメータによって多様な分布の形を表現できる。
信頼性工学や保険数理、気象データの解析など、幅広い実務分野で応用されている。
- キャプランスキーの稠密性定理
フォン・ノイマン代数の理論において、代数の単位球が強演算子位相で稠密であることを示す定理。
無限次元の演算子を扱う上で、近似的な操作が正当化されるための重要な技術的基盤となる。
量子力学の数学的定式化や、作用素環論の研究において不可欠な道具である。
- ギルモアのアルゴリズム
一階述語論理の定理証明において、エルブランの定理に基づく初期の手法。
論理式の充足不能性を判定するために、基底例を順次生成して検証する。
計算効率に課題があったが、後の自動定理証明技術の基礎となった。
- クザンの定理
実数直線の閉区間において、任意のゲージに対して従属な細分が存在する定理。
リーマン積分を一般化したゲージ積分の定義において中心的な役割を果たす。
ハイネ・ボレルの被覆定理をより一般的な形で表現したものと言える。
- クヌース・ベンディックス完備化アルゴリズム
項書き換え系において、与えられた等式の集合を完備な書き換え系に変形する手法。
合流性と停止性を備えることで、項の等価性を効率的に判定可能にする。
自動定理証明や数式処理システムの最適化などに広く応用されている。
- クラトフスキの定理
グラフが平面上に交差なく描けるための必要十分条件を与えるグラフ理論の定理。
完全グラフK5または完全二部グラフK3,3をマイナーとして含まないことが条件。
カジミェシュ・クラトフスキによって1930年に証明された。
- クリストフィードのアルゴリズム
巡回セールスマン問題において、近似比1.5を保証する近似アルゴリズム。
最小全域木と最小重量マッチングを組み合わせ、オイラー閉路を構築する。
多項式時間で動作し、一般的な距離空間におけるTSPの解法として重要である。
- クリフォードの定理
幾何学において、円の連鎖から次々と新しい共通点が生じることを示す定理。
n個の円が一点で交わる時、それらから構成される図形が特定の性質を持つ。
ウィリアム・キングドン・クリフォードによって示された円の配置に関する性質。
- クリロフ=ボゴリューボフの定理
力学系において、コンパクトな距離空間上の連続写像は不変確率測度を持つという定理。
系の長時間的な振る舞いを記述する不変な状態が必ず存在することを保証する。
エルゴード理論の基礎となる重要な定理であり、統計力学とも深く関連する。
- クリーネの不動点定理
完備半順序集合上のスコット連続な関数は、最小不動点を持つという定理。
計算機科学において、再帰的なプログラムの定義に数学的な意味を与える。
不動点はボトム要素からの近似の極限として構成的に求められる。
- クリーネの再帰定理
計算理論において、任意の計算可能な関数が自分自身のプログラムを参照できるという定理。
自己複製プログラム(クワイン)の存在を理論的に証明する根拠となる。
プログラムが自身のソースコードを知らなくても、その挙動をシミュレート可能にする。
- クルルの単項イデアル定理
可換環論において、単項イデアルから生成される素イデアルの高さは1以下であるという定理。
ネーター環における次元論の基礎となる重要な結果である。
ヴォルフガング・クルルによって証明され、多項式環の次元の理解に貢献した。
- クルルの定理
零環でない任意の可換環には、少なくとも一つの極大イデアルが存在するという定理。
証明には選択公理(ツォルンの補題)が必要であり、環論の基本定理の一つ。
これにより、任意の環を体へと写す準同型写像の存在が保証される。
- クルル・シュミットの定理
ある種の加群や群が、直既約な成分の直和として一意に分解できるという定理。
分解の順序を除いて、各成分の同型類とその個数が一意に定まることを保証する。
代数学における構造の分解可能性を論じる上での基礎的な道具である。
- クレイグの補間定理
論理学において、AがBを包含する時、両者の共通概念のみを含む中間的な命題が存在する定理。
一階述語論理の重要な性質であり、理論の分割や定義可能性の研究に用いられる。
ウィリアム・クレイグによって1957年に証明された。
- クレイン・ルトマンの定理
バナッハ空間上の正の線形作用素が、正の固有値と正の固有ベクトルを持つという定理。
線形代数におけるペロン=フロベニウスの定理を無限次元空間へ拡張したもの。
積分方程式や偏微分方程式の解の存在証明などに広く応用される。
- クレイン=ミルマンの定理
局所凸空間内のコンパクト凸集合は、その端点の凸包の閉包に一致するという定理。
凸集合の構造は、その「角」にあたる端点によって完全に決定されることを示す。
関数解析学において、最適化問題や表現論の基礎として重要な役割を果たす。
- クロネッカーの定理
数論において、実数の整数倍を法1で考えた時の値が、範囲内で稠密に分布するという定理。
ディオファントス近似の一種であり、無理数の性質を深く記述する。
レオポルト・クロネッカーによって19世紀後半に示された。
- クロネッカー・ウェーバーの定理
有理数体上の任意の有限次アーベル拡大は、ある円分体の部分体であるという定理。
代数的数論の金字塔であり、類体論の先駆けとなった重要な成果。
クロネッカーが着想し、ウェーバーとヒルベルトによって完全に証明された。
- クローン–ローズの定理
任意の有限オートマトンが、単純群とリセットオートマトンの組み合わせで分解できるという定理。
代数的オートマトン理論における中心的な成果であり、構造の複雑さを分類する。
群論の知見を計算モデルの解析に応用した画期的な理論である。
- クンマーの定理
二項係数が素数pで何回割り切れるかは、p進法での加算の繰り上がり回数に等しいという定理。
数論における組み合わせ的性質とp進的な性質を結びつける興味深い結果。
エルンスト・クンマーによって1852年に発表された。
- グッドスタインの定理
特定の規則で増大するグッドスタイン数列は、必ず有限回で0に到達するという定理。
ペアノ算術の枠組み内では証明できないことが示されている、数学的に特異な命題。
巨大な数へと膨れ上がる数列が最終的に収束するという、直感に反する結論を持つ。
- グラフ・マイナー定理
グラフのマイナー関係による順序において、無限の反鎖が存在しないという定理。
任意のグラフの無限集合には、一方が他方のマイナーとなるペアが必ず含まれる。
ロバートソンとシーモアによる膨大な証明により、グラフ理論の最高峰の一つとされる。
- グリーンの定理
平面上の閉曲線に沿った線積分を、その内部の二重積分に関連付けるベクトル解析の定理。
ガウスの散度定理の二次元版であり、物理学や工学の計算で多用される。
ジョージ・グリーンによって導かれ、電磁気学や流体力学の基礎を支えている。
- グリーン・タオの定理
素数の集合の中には、任意の長さの等差数列が無限に存在するという数論の定理。
ベン・グリーンとテレンス・タオによって2004年に証明された画期的な成果。
素数の分布に潜む構造を明らかにし、組合せ論的数論の発展に大きく寄与した。
- グレイシャーの定理
整数nの分割において、dで割り切れない数への分割数は、各数がd回未満現れる分割数に等しい。
オイラーの分割定理(奇数への分割と異なる数への分割)を一般化したもの。
組合せ論や数論におけるパーティション理論の重要な定理の一つ。
- ケイシーの定理
トレミーの定理を一般化したもので、4つの円が1つの大きな円に接する時の関係を示す定理。
各円の共通接線の長さの間に、特定の代数的な等式が成立することを述べている。
幾何学における円の配置に関する美しく高度な定理として知られる。
- ケイリーの定理
任意の群は、ある集合上の置換群と同型であるという群論の定理。
抽象的な群の構造が、具体的な置換の集まりとして表現できることを保証する。
アーサー・ケイリーによって示され、群論の初期の発展において重要な役割を果たした。
- ケイリー・ハミルトンの定理
正方行列は、それ自身の特性多項式を零行列にするという線形代数の定理。
行列の累乗を低次の和で表すことを可能にし、行列の計算を大幅に簡略化する。
線形代数学において最も有名かつ実用的な定理の一つである。
- ケイリー=バッハラッハの定理
2つの3次曲線が9点で交わる時、そのうち8点を通る別の3次曲線は必ず9点目も通るという定理。
代数幾何学における曲線の交わりに関する深い性質を記述している。
パスカルの定理などの射影幾何学の古典的な結果を一般化したものと言える。
- ケルビン・ストークスの定理
ベクトル場の回転の曲面積分を、その境界に沿った線積分に関連付ける定理。
三次元空間における微積分学の基本定理の拡張であり、電磁気学等で多用される。
一般に「ストークスの定理」として知られ、マクスウェル方程式の記述にも用いられる。
- ケーニヒの定理
二部グラフにおいて、最大マッチングのサイズは最小頂点被覆のサイズに等しいという定理。
組合せ最適化における「最大流最小カット」の概念とも深く関連している。
デネス・ケーニヒによって1931年に証明された。
- ゲルシュゴリンの定理
行列の固有値が、複素平面上の特定の円盤(ゲルシュゴリン円)の和集合内に存在するという定理。
行列の成分から直接、固有値のおおよその範囲を推定できる非常に実用的な手法。
数値解析において、固有値計算の収束性や安定性の評価に用いられる。
- ゲルファント=ナイマルクの定理
任意のC*環が、あるヒルベルト空間上の有界線形作用素の環と同型であるという定理。
抽象的な代数構造を、具体的な作用素の集まりとして実現できることを示す。
量子力学の数学的基礎や、非可換幾何学の発展において極めて重要な役割を果たす。
- ゲルファント=マズールの定理
複素数体上のバナッハ代数が体であるならば、それは複素数体と同型であるという定理。
関数解析学において、バナッハ代数のスペクトル理論の基礎を支える重要な結果。
イスラエル・ゲルファントとスタニスワフ・マズールによって独立に示された。
- ゲルフォント=シュナイダーの定理
代数的数a(0,1以外)と代数的無理数bに対し、aのb乗は超越数であるという定理。
ヒルベルトの第7問題を肯定的に解決し、超越数論の大きな進展をもたらした。
例えば、2の√2乗が超越数であることをこの定理によって証明できる。
- ゲーデルの不完全性定理
算術を含む公理系において、真であるが証明も反証もできない命題が存在するという定理。
また、系が矛盾していない限り、自身の無矛盾性を系の中で証明できないことも示す。
クルト・ゲーデルが発表し、数学の完全性を信じていた当時の数学界に衝撃を与えた。
- ゲーデルの加速定理
より強力な公理系を用いることで、ある定理の証明の長さを劇的に短縮できるという定理。
下位の系では膨大な長さが必要な証明も、上位の系では非常に簡潔に記述できる場合がある。
計算の複雑さと論理系の強さの関係を示す、メタ数学的な重要な知見である。
- ゲーデルの完全性定理
一階述語論理において、妥当な(常に真となる)論理式は必ず証明可能であるという定理。
論理的な「真理」と形式的な「証明可能性」が一致することを保証する。
不完全性定理とは対照的に、一階述語論理の枠組みが十分強力であることを示している。
- コクランの定理
正規分布に従う変数の二乗和が、特定の条件下で独立なカイ二乗分布に分解できるという定理。
分散分析(ANOVA)の数学的根拠となっており、統計学において極めて重要である。
ウィリアム・ゲメル・コクランによって1934年に示された。
- コスニタの定理
三角形の各頂点と外心を結ぶ線分に関する、特定の3直線が一点で交わるという幾何学の定理。
その交点は「コスニタ点」と呼ばれ、三角形の五心以外の重要な中心点の一つである。
ルーマニアの数学者チェザル・コスニタにちなんで名付けられた。
- コマンディーノの定理
四面体の4つの頂点と対面の重心を結ぶ直線(中線)は、一点で交わるという幾何学の定理。
その交点は四面体の重心であり、各中線を3対1の比に内分する。
三角形の中線の性質を三次元に拡張したもので、フェデリコ・コマンディーノが証明した。
- コルモゴロフの0-1法則
確率論において、無限個の独立な事象の末尾で決まる事象の確率は、0か1のいずれかであるという法則。
例えば、無限回のコイン投げで特定のパターンが無限回現れる確率は、必ず0%か100%になる。
アンドレイ・コルモゴロフによって示され、極限定理の基礎となっている。
- コルモゴロフの三級数定理
独立な確率変数の和が収束するための必要十分条件を、3つの級数の収束性で与える定理。
期待値や分散を用いた具体的な判定基準を示し、大数の法則の証明などに用いられる。
確率変数の無限和の挙動を厳密に制御するための強力な道具である。
- ジョルダン曲線定理
平面上の自己交差を持たない閉曲線は、平面を内部と外部に分けるという定理。
直感的には当然に見えるが、数学的に厳密な証明は非常に困難とされる。
位相幾何学における基礎的な定理の一つとして知られている。
- ジーゲル・ウォルフィッツの定理
算術級数における素数の分布に関する解析的整数論の定理。
特定の条件下で素数分布の誤差項を評価する際に重要な役割を果たす。
リーマン予想が未解決であるため、数論の証明において頻繁に引用される。
- スクーフ・エルキス・アトキン・アルゴリズム
楕円曲線の点の個数を効率的に計算するための数学的アルゴリズム。
スクーフのアルゴリズムを改良し、巨大な素数体上でも高速に動作する。
楕円曲線暗号の安全性評価や鍵生成の実装において不可欠な技術である。
- スコロホッドの表現定理
弱収束する確率変数の列を、ほとんど確実に収束する列に置き換えられるという定理。
確率空間を適切に構成することで、収束の概念を扱いやすくする。
確率論の極限定理を証明する際の強力な道具として利用される。
- スチュワートの定理
三角形の頂点から対辺に引いた線分と、各辺の長さの関係を示す幾何学の定理。
中線定理を一般化したものであり、線分の長さを計算する際に用いられる。
18世紀の数学者マシュー・スチュワートによって発表された。
- スツルムの定理
実係数多項式が指定された区間内に持つ実根の個数を求めるための定理。
多項式とその導関数から生成される「スツルム列」の符号変化を利用する。
代数方程式の解の存在範囲を特定する計算機代数の基礎手法である。
- スツルム=ピコーンの比較定理
2つの2階線形常微分方程式の解の振動性を比較するための数学的定理。
一方の方程式の解が零点を持つとき、もう一方の解の挙動を制約する。
微分方程式論において、解の定性的な性質を調べる重要な道具である。
- ストークスの定理
ベクトル場の回転の積分を、その境界における線積分に関連付ける微積分学の定理。
3次元空間における線積分と面積分の関係を一般化したものである。
電磁気学のマクスウェル方程式を記述する際など、物理学で極めて重要となる。
- ストーンの定理
ヒルベルト空間上の強連続な1パラメータ単位元群と自己共役作用素を対応させる定理。
量子力学における時間発展演算子とハミルトニアンの関係を数学的に正当化する。
ユニタリ表現論や関数解析学における基礎的な成果の一つである。
- ストーンの表現定理
任意のブール代数は、ある位相空間の開かつ閉集合のなす代数と同型であるという定理。
代数的な構造であるブール代数を、幾何学的な位相空間として表現できる。
数理論理学や集合論において、ブール代数の性質を調べるための強力な道具となる。
- ストーン=ワイエルシュトラスの定理
連続関数を多項式などの特定の関数族で一様に近似できることを示す定理。
ワイエルシュトラスの近似定理を一般化したもので、関数空間の稠密性を論じる。
解析学において、複雑な関数を扱いやすい関数で代用する際の根拠となる。
- スプレイグ・グランディの定理
二人零和有限確定完全情報ゲームにおいて、各状態が「ニム数」で評価できるという定理。
複数の独立したゲームの和を、単一のニムの山として計算することが可能になる。
組合せゲーム理論における必勝戦略の解析に不可欠な道具である。
- スペクトル定理
線形作用素を固有値に対応する射影作用素の和や積分として分解できるという定理。
行列の対角化を無限次元のヒルベルト空間上の作用素へ一般化したものである。
量子力学における観測可能量の記述や、関数解析学の根幹をなす理論である。
- スラッシュ分布
標準正規分布に従う確率変数を、一様分布に従う確率変数で割って得られる確率分布。
正規分布よりも裾が非常に重く、外れ値を含みやすいデータのモデル化に使われる。
コーシー分布に似た性質を持ち、ロバスト統計学の分野で参照される。
- セール・スワンの定理
有限生成の射影加群が、あるコンパクト空間上のベクトル束の切断の空間と対応する定理。
代数的な概念と幾何学的な構造を結びつける、K理論の基礎となる成果である。
非可換幾何学などの現代数学において重要な役割を果たしている。
- ゼッケンドルフの定理
任意の正の整数は、隣り合わないフィボナッチ数の和として一意に表せるという定理。
フィボナッチ数を用いた特殊な進数表現(フィボナッチ進数)の根拠となる。
数論における興味深い性質として知られ、パズルや符号化理論に応用される。
- タウバーの定理
級数の和の収束性に関して、アーベルの定理の逆が特定の条件下で成り立つことを示す定理。
発散級数の和を定義する手法において、通常の収束性を保証するために用いられる。
解析学における漸近解析や数論の証明において重要な役割を果たす。
- タットの定理
グラフが完全マッチングを持つための必要十分条件を与えるグラフ理論の定理。
任意の頂点集合を取り除いた際の、奇数個の頂点を持つ連結成分の数を評価する。
マッチング理論の基礎であり、ネットワークの構造解析などに広く応用される。
- タルスキの定理
1次論理の言語において、その言語の真理述語をその言語自身で定義することはできないという定理。
ゲーデルの不完全性定理と密接に関連し、真理の概念に内在する限界を示している。
数理論理学や言語哲学における極めて重要な成果の一つである。
- タルスキの定義不可能性定理
形式体系における「真である」という概念は、その体系内では定義できないことを示す定理。
自己言及によるパラドックスを回避するための論理的な制約を明らかにしている。
計算理論や哲学において、言語の表現能力の限界を論じる際の基礎となる。
- タレスの定理
円の直径を斜辺とする、円周上の点からなる三角形は常に直角三角形であるという定理。
古代ギリシャの数学者タレスにちなみ、幾何学の最も古い定理の一つとされる。
図形の性質を証明する際の基礎として、初等教育から広く用いられている。
- ダイヤモンド原理
集合論において、連続体仮説よりも強い主張を持つ組合せ論的な原理。
特定の性質を持つ集合の列が存在することを保証し、複雑な構造の構成に用いられる。
強制法などの高度な手法と組み合わせて、数学的な命題の独立性を証明する際に使われる。
- ダオの六角形の周上の六円定理
六角形の各辺の外側に描かれた特定の円が、共通の円に接するという幾何学の定理。
ベトナムの数学者ダオ・タイン・オによって2014年に発見された比較的新しい定理である。
コンピュータを用いた幾何学の探求から生まれた興味深い成果として知られる。
- チェバの定理
三角形の各頂点から対辺に引いた3本の線分が1点で交わるための条件を示す定理。
各辺を分割する線分の比の積が1になるという、幾何学の基本的な性質である。
メネラウスの定理と並び、図形の問題を比の計算で解く際に多用される。
- チェビシェフの定理
任意のデータ分布において、平均から一定の標準偏差以上離れた値の割合を制限する定理。
分布の形状に関わらず、少なくとも一定割合のデータが平均の近くにあることを保証する。
統計学において、確率変数のばらつきを評価する際の基礎的な道具である。
- チェボタレフの密度定理
代数体の拡大において、特定のフロベニウス写像を持つ素イデアルの割合を示す定理。
算術級数における素数定理を一般化したもので、数論における極めて強力な道具である。
素数の分布やガロア群の構造を解明するために広く用いられる。
- チコノフの定理
任意の個数のコンパクト空間の直積空間は、再びコンパクトであるという位相幾何学の定理。
無限個の積を扱う際にも成立し、選択公理と等価であることが知られている。
解析学や関数空間の性質を調べる上で、最も基本的かつ重要な定理の一つである。
- チャーチ・ロッサーの定理
ラムダ計算において、項の書き換え順序によらず最終的な結果が一意に定まることを示す定理。
計算の合流性(コンフルエンス)を保証し、計算体系の整合性を証明する。
関数型プログラミング言語の理論的基礎を支える重要な定理である。
- テイラーの定理
関数を特定の点における微分係数を用いた多項式で近似できることを示す定理。
複雑な関数を扱いやすい多項式(テイラー展開)に変換し、誤差を評価できる。
物理学の近似計算や数値解析など、科学技術のあらゆる分野で基礎として使われる。
- テボーの定理
フランスの数学者ビクトル・テボーが提唱した、平面幾何学に関する3つの問題。
特に三角形の辺上の正方形や、内接円・外接円に関連する性質を述べている。
長年未解決であった難問も含まれており、幾何学ファンに知られる。
- テルケムの定理
三角形の九点円が、内接円および3つの傍接円と接するという幾何学の定理。
フォイエルバッハの定理の別名、あるいは関連する性質として言及される。
三角形の五心や円の配置に関する美しい調和を示す性質の一つである。
- ディニの定理
コンパクト空間上の連続関数列が単調に収束する場合、一様収束することを述べる定理。
各点収束から一様収束を導くための、解析学における重要な十分条件の一つ。
関数の連続性と空間のコンパクト性が、収束の質を保証する例として知られる。
- ディラックの定理
グラフ理論において、ハミルトン閉路が存在するための十分条件を与える定理。
頂点数nが3以上のグラフで、各頂点の次数がn/2以上なら閉路が存在する。
ネットワークの巡回経路の存在を判定する際の基本的な指標となる。
- ディリクレのディオファントス近似定理
任意の無理数を、分母がある値以下の有理数でどの程度精度よく近似できるかを示す定理。
鳩の巣原理を用いて証明され、無理数の近似の限界を規定する数論の基礎。
連分数展開の理論や、超越数論の発展において重要な役割を果たした。
- ディリクレの単数定理
代数体の整数環における単数群の構造を、有限生成アーベル群として記述する定理。
単数群の階数が、代数体の実埋め込みと複素埋め込みの数によって決まることを示す。
代数的数論において、体の性質を理解するための極めて重要な道具である。
- ディリクレの原理
n個の物をm個の箱に入れるとき、nがmより大きければ2個以上入る箱があるという原理。
「鳩の巣原理」とも呼ばれ、非常に単純ながら強力な証明手段として用いられる。
数論、組合せ数学、計算機科学など、数学のあらゆる分野で応用される。
- ディリクレの定理
初項と公差が互いに素である等差数列の中に、素数が無限に存在することを示す定理。
解析的数論の先駆けとなり、L関数を用いた証明手法が確立された。
素数の分布に関する理解を深める、数論における金字塔的な成果である。
- ディリクレ定理
フーリエ級数が元の関数に収束するための十分条件を定めた解析学の定理。
関数が周期を持ち、区分的に滑らかであれば級数は各点で収束することを保証する。
信号処理や物理現象の波動解析において、級数展開の妥当性を支える。
- デカルトの円定理
互いに接する4つの円の半径の間に成り立つ、代数的な関係を記述した定理。
各円の曲率(半径の逆数)の和の二乗と、曲率の二乗の和の間に一定の関係がある。
アポロニウスの円の問題に関連し、フラクタル図形の構成などにも応用される。
- デカルトの定理
多面体の頂点における欠損角の総和が、常に720度(4πラジアン)になるという定理。
オイラーの多面体定理の幾何学的側面を表しており、曲率の概念の先駆けとなった。
多面体の形状に関わらず、位相的な性質によって値が決定される点が特徴。
- デカルトの符号法則
多項式の実根の個数を、係数の符号の変化回数から推定する代数学の手法。
正の実根の最大数は符号変化の回数に等しく、負の実根は変数を置換して判定する。
方程式の解の存在範囲を素早く把握するために、古くから用いられてきた。
- デザルグの定理
2つの三角形が点対称の位置にあるとき、対応する辺の交点は一直線上に並ぶという定理。
射影幾何学の基礎となる定理であり、点と線の双対性を象徴している。
図形をより高次元の視点から捉えることで、直感的に理解することが可能になる。
- デュアメルの原理
非斉次の線形偏微分方程式の解を、斉次方程式の解を重ね合わせることで求める手法。
熱伝導方程式や波動方程式において、外力がある場合の挙動を解析するのに用いる。
制御理論や信号処理におけるインパルス応答の概念とも深く関連している。
- デュドネの定理
2つの閉凸集合の和集合がいつ閉集合になるかという、関数解析学の条件を与える定理。
一方がコンパクトであれば和は閉となるが、一般には成立しない場合の判定基準を示す。
最適化問題や凸解析において、解の存在を保証するための重要な道具。
- トゥエ・ジーゲル・ロスの定理
代数的数に対する有理数近似の精度に限界があることを示した、数論の重要な定理。
任意の代数的無理数に対し、近似の次数は2より大きくできないことを証明した。
この功績によりロスはフィールズ賞を受賞し、ディオファントス近似論を完成させた。
- トムセンの定理
三角形の各辺に平行な線を引き続けてできる六角形が、必ず閉じるという幾何学の性質。
任意の三角形において、ある点から出発して特定の規則で線を引くと元の点に戻る。
初等幾何学における、単純ながらも意外性のある美しい結果の一つ。
- トリリウムの定理
三角形の内心と傍心が、特定の円(外接円の弧の中点を中心とする円)の上にある性質。
「内心・傍心定理」とも呼ばれ、三角形の五心の配置に関する重要な定理。
図形がユリ(トリリウム)の花のように見えることからこの名がある。
- トレミーの定理
円に内接する四角形において、対角線の積が対辺の積の和に等しいという幾何学の定理。
古代ギリシャの天文学者プトレマイオスによって示され、三角関数の加法定理の基礎となった。
平面幾何学における非常に有名かつ強力な公式の一つである。
- ドナルドソンの定理
4次元滑らかな多様体の交差形式に関する制約を述べた、幾何学的トポロジーの定理。
ヤン=ミルズ理論という物理学の手法を数学に応用し、4次元の特異性を明らかにした。
この成果によりドナルドソンはフィールズ賞を受賞し、現代幾何学を一変させた。
- ドロー=ファルニー線定理
三角形の垂心を通る直交する2直線が、外接円と交わる点に関する幾何学の定理。
これら2直線が各辺と交わる点の中点は、常に一直線上に並ぶことを示している。
19世紀末に発見された、三角形の性質に関する比較的新しい定理の一つ。
- ド・グアの定理
直角四面体において、3つの直角三角形の面積の二乗の和が、斜面の面積の二乗に等しい性質。
ピタゴラスの定理を3次元に拡張した形になっており、非常に美しい対応を示す。
18世紀の数学者ジャン・ポール・ド・グアによって発表された。
- ド・ブランジュの定理
単葉関数の係数に関する「ビーベルバッハ予想」を解決した、複素解析の定理。
1984年にルイ・ド・ブランジュによって証明され、長年の難問に終止符を打った。
特殊関数の理論を駆使した膨大な証明は、当時の数学界に大きな衝撃を与えた。
- ド・モルガンの法則
集合論や論理学において、論理和と論理積の否定に関する基本的な法則。
「AかつB」の否定は「Aの否定またはBの否定」に等しいことを示す。
プログラミングの条件分岐を整理する際など、論理設計の現場で不可欠。
- ナジーの伸張定理
ヒルベルト空間上の縮小写像が、より大きな空間上のユニタリ演算子の一部として表せる定理。
非自己共役な演算子の性質を、ユニタリ演算子の理論を用いて解析することを可能にする。
演算子論や制御理論において、システムの安定性を論じるための基礎となる。
- ナッシュの埋め込み定理
任意のリーマン多様体が、高次元のユークリッド空間に等長的に埋め込めることを示す定理。
ジョン・ナッシュによって証明され、多様体の幾何学的実在性を保証する成果となった。
数学的に極めて困難な非線形偏微分方程式の解法を用いて導かれた。
- ナポレオンの定理
任意の三角形の各辺を1辺とする正三角形を外側に描くと、その中心同士も正三角形をなす性質。
ナポレオン・ボナパルトが発見したという伝説があるが、真偽は定かではない。
幾何学における美しい対称性を示す例として、広く親しまれている。
- ニコマコスの定理
最初のn個の整数の三乗の和が、最初のn個の整数の和の二乗に等しいという定理。
具体的には 1^3 + 2^3 + ... + n^3 = (1 + 2 + ... + n)^2 が成り立つ。
古代ギリシャの数学者ニコマコスにちなんで名付けられた数論の性質。
- ニュートンの定理
円に外接する四角形において、対辺の中点を結ぶ線分と対角線の中点が一直線上にある性質。
「ニュートン線」と呼ばれるこの直線は、図形の幾何学的な均衡を示している。
アイザック・ニュートンが幾何学においても優れた業績を残したことを示す例。
- ニュートン=カントロビッチの定理
バナッハ空間におけるニュートン法の収束性を保証するための十分条件を与える定理。
初期値が解に十分に近く、微分の性質が良い場合に反復計算が収束することを示す。
非線形方程式の数値解法における、理論的な信頼性の根拠となっている。
- ニーベンの定理
xが有理数で sin(xπ) も有理数となるのは、値が 0, ±1/2, ±1 に限られるという定理。
三角関数の値が有理数になるケースが極めて限定的であることを示している。
初等的な外見に反して、代数的数論の知識を用いて証明される。
- ニールセンの不動点定理
コンパクトな図形上の連続写像が持つ不動点の個数の下限を、位相幾何学的に与える定理。
ブラウワーの不動点定理を拡張し、写像のホモトピー型から不動点の存在を論じる。
ニールセン数という指標を用い、力学系の周期軌道の解析などに活用される。
- ネヴィルのアルゴリズム
与えられた点を通る多項式補間を、再帰的な計算によって効率的に求める手法。
ラグランジュ補間を逐次的に計算する形になっており、計算精度の管理がしやすい。
数値解析において、未知の関数値を近似的に求める際に利用される。
- ノイキルヒ・内田の定理
代数体の絶対ガロア群の構造が分かれば、元の代数体そのものが決定されるという定理。
遠アーベル幾何学の先駆けとなった、数論における驚異的な復元定理である。
ノイキルヒと内田興二によって独立に証明され、ガロア理論の深さを示した。
- ノルム剰余同型定理
ミルナーK理論とガロアコホモロジーの間の同型関係を述べた、現代数学の難定理。
かつては「ブロック・加藤予想」と呼ばれ、20年以上の歳月をかけて証明された。
数論的代数幾何学における金字塔であり、多くの重要な予想の解決に繋がった。
- ハイネ・カントールの定理
コンパクト集合上で定義された連続関数は、その集合上で一様連続であるという定理。
単なる連続性よりも強い性質を保証し、積分可能性の証明などに不可欠である。
解析学の基礎を支える、実数論と位相空間論の重要な接点の一つ。
- ハイネ・ボレルの被覆定理
ユークリッド空間の集合がコンパクトであることと、有界閉集合であることは同値である。
任意の開被覆から有限の部分被覆を取り出せるという性質を、実数の性質で特徴づける。
位相空間論におけるコンパクト性の概念を理解する上で、最も基本的な定理。
- ピカールの定理
複素解析において、真性特異点の近傍での関数の振る舞いを示す定理。
小定理は定数でない整関数が、高々1点を除いて全ての複素数値を取るというもの。
大定理は真性特異点の任意の近傍で、関数が高々1点を除き無限回値を取ることを示す。
- ピカール=リンデレーフの定理
常微分方程式の初期値問題において、解の存在と一意性を保証する定理。
関数がリプシッツ連続であるという条件下で、局所的な解がただ一つ存在することを示す。
微分方程式の理論における最も基本的な基盤の一つとして広く知られている。
- ピザの定理
円板を特定のルールで分割した際、交互に並ぶ領域の面積の和が等しくなる幾何学の定理。
中心以外の点を通る等角度の切り込みを入れた場合、偶数個のピースの合計面積が一致する。
ピザを不公平な位置から切り分けても、枚数を守れば公平に分け合えることを示唆する。
- ピタゴラスの定理
直角三角形の3辺の長さの関係を表す、幾何学で最も有名な定理の一つ。
斜辺の長さの2乗は、他の2辺の長さの2乗の和に等しいという関係式が成り立つ。
測量、建築、物理学など、あらゆる科学技術分野の計算において基礎として用いられる。
- ピックの定理
格子点上にある多角形の面積を、境界上と内部にある点の数から求める公式。
面積は「内部の点数 + (境界上の点数 / 2) - 1」という極めてシンプルな式で計算できる。
頂点がすべて格子点上にあるという条件下で、複雑な形状の面積も容易に算出可能。
- ピトーの定理
円に外接する四角形において、対辺の長さの和が等しくなるという幾何学の定理。
四角形の向かい合う2組の辺の長さを足すと、どちらの組も同じ値になる性質を持つ。
円に外接する条件を満たすすべての凸四角形において、この関係が常に成立する。
- ピーターセンの定理
グラフ理論において、橋を持たない3-正則グラフは完全マッチングを持つという定理。
どの頂点からも3本の辺が出ているグラフが、頂点を余らせずペアにできることを示す。
デンマークの数学者ジュリウス・ピーターセンによって1891年に証明された。
- ファルティングスの定理
代数体上の有理点を持つ代数曲線のうち、種数が2以上のものは有限個しか点を持たない。
1983年にゲルハルト・ファルティングスによって証明され、フィールズ賞の対象となった。
モーデル予想として知られていた難問を解決し、数論幾何学に多大な貢献をした。
- ファン・スコーテンの定理
正三角形の外接円上の点から各頂点までの距離に関する幾何学の定理。
遠い方の頂点までの距離は、近い方の2つの頂点までの距離の和に等しくなる。
オランダの数学者フランス・ファン・スコーテンによって17世紀に示された。
- ファン・デル・ヴェルデンの定理
自然数を有限個の色で塗り分けたとき、同色の等差数列が必ず含まれるという定理。
任意の長さの等差数列が、どれか一つの色の中に存在することを保証する。
ラムゼー理論の初期の重要な成果であり、組合せ論における基本的な性質を示す。
- ファーリの定理
任意の平面グラフは、すべての辺を直線として平面上に描画できるという定理。
曲線を使わずに交差なしでグラフを描けることを示し、グラフ描画理論の基礎となった。
1948年にイシュトヴァン・ファーリらによって独立に証明された。
- フィンスラー・ハドヴィッガーの定理
2つの正方形が1つの頂点を共有するとき、それらから作られる特定の三角形の性質。
共有点以外の頂点を結んでできる2つの正方形の中心と、三角形の頂点が関係を持つ。
幾何学における正方形の配置に関する、エレガントな不変性を示す定理である。
- フェイェールの定理
フーリエ級数が収束しない場合でも、算術平均をとれば元の関数に一様収束するという定理。
チェザロ和を用いることで、不連続点を持つ関数の解析を可能にした。
調和解析において、フーリエ級数の理論を補完する極めて重要な役割を果たす。
- フェイト・トンプソンの定理
位数が奇数の有限群は、必ず可解群であるという群論の重要な定理。
250ページを超える膨大な証明を要し、有限単純群の分類への道を開いた。
「奇数位数の群に単純群は存在しない(巡回群を除く)」という予想を解決した。
- フェルマーの定理
17世紀の数学者ピエール・ド・フェルマーが提唱した、数論に関する諸定理の総称。
主に「小定理」や「最終定理」を指すが、他にも4平方和の定理など多岐にわたる。
数学史上最も有名かつ難解な予想を含み、数世紀にわたり数学者を魅了し続けた。
- フェルマーの小定理
素数 p と、p で割り切れない整数 a に対して、aの(p-1)乗を p で割ると余りが1になる性質。
合同式の形式で「a^p ≡ a (mod p)」とも記述され、数論の最も基本的な定理の一つ。
RSA暗号などの現代の公開鍵暗号方式において、計算の基盤として利用されている。
- フェルマーの最終定理
3以上の自然数 n について、x^n + y^n = z^n を満たす自然数の組は存在しないという命題。
フェルマーが本の余白に書き残してから360年後、アンドリュー・ワイルズにより証明された。
数学界最大の難問として知られ、その証明には現代数学の粋が尽くされた。
- フェンシェルの双対性定理
凸解析において、主問題の最小値と双対問題の最大値が一致することを示す定理。
凸関数とその共役関数(フェンシェル共役)の関係を利用して最適化問題を解く。
経済学や機械学習における最適化理論の数学的基礎として重要な役割を持つ。
- フェンシェル=モローの定理
下半連続な凸関数は、その二重共役関数と一致するという凸解析の定理。
関数を接平面の集合として表現できることを保証し、双対性の議論を正当化する。
凸集合と閉凸関数の性質を結びつける、最適化理論における中心的な成果の一つ。
- フォイエルバッハの定理
三角形の九点円が、その三角形の内接円および3つの傍接円に接するという幾何学の定理。
九点円は内接円とは内接し、傍接円とは外接するという美しい配置関係を持つ。
1822年にドイツの数学者カール・フォイエルバッハによって発表された。
- フォントネーの定理
三角形の外接円上の点に関連する、特定の円や直線が一点で交わるという幾何学の定理。
シュタイナー線や中点三角形の性質を拡張した、複数の定理がこの名で呼ばれる。
19世紀から20世紀にかけてのフランスの幾何学者フォントネーによって示された。
- フォン・シュタウト=クラウゼンの定理
ベルヌーイ数の分母の構造を、素数を用いて具体的に決定する数論の定理。
ベルヌーイ数 B_2n の分母は、(p-1)が 2n を割り切るような全ての素数 p の積になる。
数論における級数展開やゼータ関数の値を研究する上で基礎的な知見を与える。
- フォン・ミーゼス分布
円周上(角度)のデータを扱う統計学において、正規分布に相当する役割を持つ分布。
方向統計学で用いられ、平均方向と集中度という2つのパラメータで形状が決まる。
渡り鳥の移動方向やタンパク質の二面角の解析など、周期性のあるデータに適用される。
- フビニの定理
多重積分において、積分の順序を入れ替えても計算結果が等しくなることを保証する定理。
関数が可積分であるという条件下で、逐次積分によって多次元の積分を計算できる。
解析学において多変数の計算を行う際の、最も基本的かつ強力な道具の一つ。
- フランク・ウルフのアルゴリズム
凸最適化問題を解くための反復手法で、目的関数を線形近似して解を更新する。
各ステップで線形問題を解くだけで済むため、制約条件が複雑な場合に効率的である。
機械学習のスパース学習や、交通流の割り当て問題などで広く利用されている。
- フリードマン=ダイアコニスの法則
統計グラフのヒストグラムにおいて、データのばらつきに基づき最適なビン幅を決める規則。
データの四分位範囲(IQR)を用い、外れ値の影響を受けにくい頑健な幅を算出する。
データの特徴を視覚的に正しく把握するための、データサイエンスの基本的な手法。
- フレシェ分布
極値統計学において、最大値の分布を記述するために用いられる3つの型の一つ。
裾が重い(パレート型)分布の最大値が従う性質を持ち、巨大な値の発生確率を示す。
洪水、地震、株価の大暴落など、稀に起きる極端な事象のリスク評価に利用される。
- フレシェ=コルモゴロフの定理
関数空間 L^p において、集合がコンパクトであるための必要十分条件を与える定理。
関数の平行移動に対する連続性が一様であることを条件とし、近似の可能性を保証する。
偏微分方程式の解の存在証明や、関数解析学の理論構築において重要な役割を果たす。
- フレドホルムの交代定理
積分方程式において、解が存在するか、あるいは同次方程式が非自明な解を持つかの二択を示す。
線形代数における「解があるか、核が存在するか」という関係を無限次元へ拡張したもの。
境界値問題などの物理現象を記述する方程式の可解性を判断する基準となる。
- フレドホルムの定理
フレドホルム積分方程式の解の性質や構造を記述する、一連の定理の総称。
積分演算子がコンパクト作用素である場合に、有限次元の線形方程式と似た性質を持つ。
量子力学や散乱理論など、物理学の数学的定式化において広く応用されている。
- フレヴィッツの定理
代数的位相幾何学において、ホモトピー群とホモロジー群の間の関係を述べる定理。
空間が連結で低次のホモトピー群が消えているとき、最初の非自明な群が一致することを示す。
空間の「穴」の性質を異なる手法で計算し、比較するための強力な道具となる。
- フレーゲの定理
算術の諸法則が、純粋な論理学の規則と定義のみから導出できるという定理。
ゴットロープ・フレーゲが提唱し、数学を論理学に還元しようとする「論理主義」の核となった。
現代の数理論理学や分析哲学の形成に決定的な影響を与えた。
- フロイデンタールのスペクトル定理
リース空間(線形束)において、特定の要素が射影の積分として表現できるという定理。
線形代数における行列の固有値分解を、より抽象的な空間へと一般化したもの。
関数解析学において、作用素の構造を解析するための基礎的な枠組みを提供する。
- フロベニウスの定理
微分幾何学において、接分布が積分可能(葉層構造を持つ)ための必要十分条件を示す。
また代数学では、実数体上の有限次元結合的分配代数が3種類に限られることも指す。
数学の複数の分野に同名の定理が存在し、それぞれが各分野の根幹をなす重要な成果。
- ブダンの定理
実係数多項式の特定の区間内にある実根の個数の上限を、符号変化の数から求める定理。
多項式とその導関数の値の列を調べ、根の存在範囲を絞り込むことができる。
デカルトの符号法則を一般化したものであり、数値解析や代数方程式の研究に用いられる。
- ブラウアー・ファウラーの定理
有限単純群の位数が、ある対合(位数2の要素)の中心化群の位数によって制限される定理。
有限単純群の分類プロジェクトにおいて、初期の重要な突破口となった成果。
1955年にリチャード・ブラウアーとポール・ファウラーによって証明された。
- ブラウワーの不動点定理
閉球から自分自身への連続関数には、必ず値が変化しない点(不動点)が存在するという定理。
どれほどかき混ぜても、元の位置から動かない点が少なくとも一つあることを意味する。
経済学の均衡存在証明や、トポロジーの基礎理論として極めて重要。
- ブラムの加速定理
計算複雑性理論において、どんなアルゴリズムよりも速いアルゴリズムが常に存在する問題。
特定の計算問題に対し、計算時間をいくらでも短縮できる「最速の解」がないことを示す。
マヌエル・ブラムによって提唱され、計算量の理論的な限界を浮き彫りにした。
- ブラーマグプタの定理
円に内接する四角形において、対角線が直交する場合の辺と垂線の関係を示す定理。
対角線の交点から一辺に下ろした垂線は、反対側の辺を必ず二等分するという性質。
7世紀のインドの数学者ブラーマグプタによって発見された幾何学の古典的成果。
- ブリアンションの定理
円錐曲線に外接する六角形において、3本の対角線が必ず一点で交わるという定理。
パスカルの定理(内接六角形に関する定理)の双対として知られる幾何学の定理。
射影幾何学における美しい対称性を示す代表的な例の一つである。
- ブルックスの定理
グラフの彩色数に関する定理で、最大次数をΔとしたとき、彩色数は高々Δである。
完全グラフと奇サイクルという2つの例外を除き、Δ色あれば隣接頂点を塗り分けられる。
グラフ理論における頂点彩色の限界を明示した、基本的かつ重要な成果。
- ブルバキ・ヴィットの定理
特定の条件を満たす部分順序集合において、自己写像が不動点を持つことを示す定理。
空でない鎖が上限を持つ集合上で、要素を増大させる写像には不動点が存在する。
数学者集団ニコラ・ブルバキとエルンスト・ヴィットの名を冠した不動点定理。
- ブルンの定理
双子素数の逆数の和が、無限に続くとしても一定の値(ブルン定数)に収束するという定理。
素数全体の逆数の和が発散するのに対し、双子素数は「稀」であることを示唆する。
1919年にヴィゴ・ブルンによって証明され、篩法(ふるいほう)の発展に寄与した。